chapter875 二人の奥の手
その言葉と同時、ペンダントが輝き始める。
そして、心臓にように脈打ち凄絶さを増していく。
それを見ていたゴドーはこれは不味いと察する。
(何かさせる前に……)
すぐさま拳銃から発砲。
大量のマグマの弾丸が、モモタ目がけ襲い掛かる。
それに対しモモタは障壁を展開。
だがそれは今までの障壁とは違っていた。
今までのが、半透明で半球状や壁状に張られていた。
ところが、今回の物はまるっきり違う。
色は黒く、形状も棒のよう、それが網の様に展開されている。
(さっきと同じとは芸がないっちゃ!)
そう思ったゴドーだが、その余裕は崩れ去る。
その網はマグマの弾丸を完全に防ぎ切る。
「!?」
それに驚くゴドーだが、そんな暇はなかった。
その障壁が拡散し、斬撃となりモモタへ迫る。
「何っちゃそれ!?」
咄嗟に高度を下げる事で回避するも、幾つかの刃が掠める。
(障壁の出力が上がっているっちゃ)
そんな事を思い飛んでいると……
「いつまで飛んでいるのかな?」
「!?」
声が間近に響く。
そこにはモモタが目の前にいた。
高度を下げた事が仇となり、モモタの跳躍で届く距離になっていた。
(しまったっちゃ!?)
その手には振りかぶった長ドス。
「ハア!」
「っと(。落ちた所を狙うっちゃ)」
どうにか避けるゴドー。
そうして飛ぶ手段のないモモタを狙おうとする。
だが、モモタは空中に留まる。
そのまま、彼は空を掛け、ゴドーを追撃。
「お前飛べたっちゃか!?」
「飛んでないよ。駆けてるだけ」
どうにか距離を離そうとしながら咆えるゴドーへ、モモタが静かに答えた。
よく見ると、彼の足元には棒状の黒い障壁。
それを使い、空中を駆けていた。
「離れろっちゃ!」
「嫌だね」
ゴドーが発砲。それをモモタは黒い障壁で防ぎながら距離を潰す。
そして、放たれる横薙ぎの一閃。障壁を使い射程を伸ばした一撃。
それをさっきと同じようにゴドーは曲射と跳弾で壊そうとしたが……
(いや、多分無理っちゃ)
障壁が黒くなっているから無理だと判断。
避けるのも不可能。
だからこそ……
「ッチ!」
「へえ……」
ゴドーはそれを受け止めた。
感心するモモタ。
銃口から出た発火炎を固定化させ銃剣のようにして受け止めている。
これは【チャンドラダヌス&ガーンデーヴァ】の接近戦用の技。
彼はコレをクロスのチカラで更に強化させている。
実は接近戦も得意なゴドーであるが、普段は隠している。
だが、バレてしまった。
「まあいいっちゃ。ここでお前を消せばいいだけっちゃ」
気持ちを切り替え近接戦を挑むゴドーだった。
【コソコソ話】
(#ー#)<コイツ何したんだ? ペンダントの効果っていうのはわかるんだが。
(㈩*㈩)<特殊なアクセサリーの効果で、出力を上げた。今言えるのはそれだけ。
(#ー#)<つまり何かしらトリックがあると?
(㈩*㈩)<うん。まあそれは追々。近い内に。
(㈩*㈩)<ちょっとネタバレすると、特殊な事はしていない。




