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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
漆ノ章 ~PROJECT XX~

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chapter876 ピンチのオノヅカ

 ******



 そして、オノヅカとセナヤマの戦いは……


「おいおい! どうしたどうした!」

「……」


 セナヤマの【セブンリーグブーツ】の一撃をどうにか避けるオノヅカ。

 だが、完全に避けられず、服が少し破ける。

 このような被弾が続いており、服はあちらこちらが破けていた。


 こちらもやはりと言うべきか、セナヤマが有利になっていた。

 二つのクロス――〔カマドウマ〕・〔ライオン〕と冥刀の組み合わせが猛威を振るう。

 しかも彼の場合、素の戦闘力も高いからこそ質が悪い。


 それに対し、オノヅカはクロス一つ――〔モンハナシャコ〕のみ。

 冥刀を持っておらず、二つ目のクロスもない。

 もう一つ手札はあるが、今はまだ使えない。


(どうするか……)


 思考していく。


(こちらの攻撃(パンチ)は避けられる、もしくはあの靴で防がれる)


 この戦いでオノヅカは何度かカウンターを叩き込んでいるのだが、一度も当たっていない。


「リーチの差……だな」


 あの靴は槍のような物。

 距離を保ち、一方的に攻撃可能。

 至近距離……殴れる距離ならこちらのターンになるが……


(本当に厄介だな……。あの冥刀)


 それが出来なかった。


 その理由は【セブンリーグブーツ】にあった。

 ソレのチカラは――転移。

 ただしそこまで長距離転移が出来る訳ではなく、原典の如く七歩が距離限界。

 なのだが、それが戦闘では厄介。

 近づいたと思っても、あっという間に引き離される。

 その上、転移能力はコスパが悪いのが常なのだが、この冥刀は短距離転移限定なため、何度も可能。


「どうするか……」


 呟いたオノヅカ。

 そこへセナヤマの一撃。

 どうにか避けるが……


「チッ!?」

「腕貰い!」


 避けきれず腕が吹っ飛ぶ。

 どうやら向こうはこちらのペースを掴み始めている。


(……このままだと不味いな)


 千切れた腕に力を集中させる。

 その途端、新しい腕が生えてくる。



 ★☆★☆★



 生物系のクロスはその生物の特性のチカラが使える。

 普通の人間ならば、手足が無くなったら生えてこないが、新しい手足が生えて来る生物は幾つかいる。

 そして、海老や蟹……甲殻類は手足が千切れても生えて来る。

 蝦蛄も該当する。

 しかも、そこはクロス。普通の生物ならば時間がかかるところを、一瞬で生やす事が可能。

 ……ただし、結構疲れるので、何度も出来る手ではない。

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