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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
漆ノ章 ~PROJECT XX~

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chapter742 マリア咆哮

 ******



 その日、マリアは早朝……どころか、深夜に目が覚めた。

 マリアは修道女らしく規則正しい生活を送っている。

 流石に早いので、もう一度寝ようと思ったのだが……


「……眠れません」


 しょうがないので、もう起きてしまう事にする。


(眠くなったら、昼寝でもしましょうか)


 そんな事を思いながら、ベッドから起き上がり、トレーニングウェア――実はオウカの御下がり――を着る。

 ……実はマリア、寝る時は全裸派。流石に野宿の時はしないが。


 そして、日課である正拳突きをおこなう。

 普段は一万回おこなうが、今日はそれ以上やる事にする、


「ハッ! ハッ! ハッ! ハッ!」


 日が昇り、早朝から朝となる。

 それでも彼女は正拳突きを続けていると、小さな鳥が彼女の肩に止まる。


「この連絡方法は……キョウコさんですね」


 鳥を手に取ると手紙に変わる。

 そこには学校に来てくれ、とあった。

 しかも転移用の使い捨ての呪符まで同封されている。


「? 何でしょうね」


 疑問に思いながら、マリアは一旦中に入り、改造修道服に着替え、呪符を発動させ、その場から消えた。



 ******



 そしてわちゃわちゃしている学校前にマリアが現れる。


「「マリアさん!」」

「皆さんおはようございます」


 挨拶してきた顔見知りに一礼するマリア。


 一方、


「……誰なの? この人?」


 彼女を知らないイヌコが首を捻る。

 それにレイリが説明する。


「実習の時に引率してくれた人。先輩の友達だって」

「どおりで……」


 奇抜な恰好をしている訳だと納得するイヌコ。

 胸元と太腿が丸出しの修道服なうえ、スタイルは良いので、やはり目立つ。


 そんなマリアはキョウコに訊ねる。


「それでワタクシに何の用でしょう?」

「実はね~そっち出身のサクヅキクンの知り合いが来ててね~」

「そうなのですか……」


 マリアが視線をユウナに向ける。

 ユウナもそれに応じる。

 視線が交差。


(知らない人。誰かはわかりませんが、かなり強い)

(凄いね。肉体が人間範疇にない)


 互いを分析する。

 そして歩み寄り自己紹介する。


「初めまして。マリアと申します」

「こちらこそ。僕は――ユウナだ」


 その名前にマリアの目が見開かれる。


「まさか……勇者?」

「「勇者?」」

「……まあそう呼ばれた事もあるね」


 肯定したユウナ。

 それにマリアは沈黙していたが……


「そう……ですか」


 目を伏せた。

 そして。


「お前がかぁぁああーー!!」


 咆哮を上げてユウナを殴り飛ばした!

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