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冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
漆ノ章 ~PROJECT XX~

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732/855

chapter732 初めての戦い

「躊躇ったら、死ぬ……」


 その言葉を反芻するレイリ。

 それを横目にクインは手を挙げる。


「質問?」

「ん」

「何だい?」


 一拍置いてクインは口を開く。


「サクに殺されたんだよね?」

「そうだよ」

「何で殺されたのに感謝しているの?」


 クインの素朴な疑問。


「あ……確かに。わたしもそれは気になります」


 レイリもこう言った。

 それにユウナは少し何かを考えるような仕草をする。

 一分程して口を開く。


「話すのはいいけど、全然楽しくない話だよ。それでもいい?」


 少しだけ圧を出すユウナ。

 だが、二人はそれに怯まず、力強く頷く。


「わかった」


 そして、彼女の口から出たのは――あまりにも酷く胸糞悪くなる話だった。



 ●○



「まず最初に言って置くと、僕はね二回死んだんだ」


「二回目にサクに殺されたんだ。……え? どうしてそんな事になったのか?」


「まず一度目。僕は普通の村で、普通の両親から生まれた」


「それですくすく育って行ったんだけど……」


「問題が発生したんだ。村に盗賊がやって来た」


「そいつらは質が悪くてね、一回来て洗いざらい持って行くじゃなくて……」


「近くに根城を作って、定期的に来て徴収していく感じだったんだ」


「生かさず殺さずって奴。逆らったり、歯向かう奴は殺された」


「もう希望もない日々だった。だからこそ――ボクは立候補したんだ」


「[アイツらを倒してくる]ってさ。ん? 止められなかったのか、だって?」


「うん。というか止める気力もなかったな。親は心配してくれたけど」


「だから隠していたらしい武器とか持たせてくれた」


「そして、ボクは盗賊達の根城に行って……、そいつ等を全滅させた」


「え? 何歳の時か? 確か……八歳くらいだったかな?」


「ん? よく倒せた? 相手が自分を舐め腐っている内に削って行って……」


「後は冥刀を使って。両親が持たせてくれたのって冥刀だったんだよ」


「しかも不可思議叢雅の作品だから、強力さは折り紙つき」


「どうしたの? クインさん。え? 不可思議の作品はハイリスクだろうって?」


「よく知ってるね。とは言えリスクをある程度は調整出来る奴だったから、それを設定して」


「全員殺した。……レイリさん? どうしたの? え? 命乞いとかしてくる奴いなかったかって?」


「……いたよ。でも容赦なく殺っておいた」


「禍根は残せないからね。……まあ戦い終わった後、気分悪くなったけど」

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