表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冥刀抜錨トリニティGEAR  作者: 亜亜亜 無常也
漆ノ章 ~PROJECT XX~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

731/855

chapter731 二人の疑問

 その場にいる人間は全滅させた。

 だが、まだこの施設には人がいる。

 なので、ユウナは休憩も挟まず、行動を続ける。


『悪人の使い捨て……虚しい人生だね』

『ホゴォ!?』


 隈なく施設を回り、中にいる人間を殺して行く。

 どう見ても違法なうえ、柄の悪い人ばかりだったので、良心は痛まない、


 それが終わったら、先程の場所に戻り、資料を見て、色々確認する。


「そこでここが異世界だってわかったんだ」


 何もない状態で放り出されたうえ、知り合いや後ろ盾すらない。

 普通の人間だったら、絶望するかもしれない。

 だが、生憎と彼女は普通ではない。


「まあどうにかなるでしょう」


 それにこう思ったそうだ。


(もしかしたら知り合いがいるかもってね)


 そして、金目の物を持ちだし、フラフラしている時にレイリに出会った。

 しかも彼女は友達の名前を言っていたからこそ、話しかけた訳だった。


 

 ■□■□



「僕は運が良い。ずぅぅううーーっと運がなかったからね」


 そう言ったユウナ。

 そして、一息入れるためにほうじ茶のおかわりを淹れ飲む。


 その説明を聞いて……


「……」


 レイリは何も言えなくなった。

 この人は殺す事に容赦がない。

 敵だからなのかもしれないが……


(どうしてだろう……)


 そう思い訊ねる事にする。


「「あの()……」」


 クインと言葉が重なる。

 お互い顔を見合わせ。


「ええと……クインちゃんからいいよ」

「レイリ先でいい」


 お互い遠慮し合う。

 するとクインがこう言う。


「悩んでいるんでしょう? だから聞いて見たら?」

「……じゃあわたしからで」

「ん」


 ユウナの方を見るレイリ。


「あの……聞いていいでしょうか?」

「何だい? 答えられる事なら答えるよ」


 その言葉にレイリは意を決して訊ねる。


「初めて人を殺した時……どう思いました?」


 その言葉を聞くとユウナは真顔になる。

 ややあって口を開く。


「罪悪感とか諸々で気分が悪かった。戦いの後、かなり吐いたよ」


 一拍置いてこう言う。


「今でも人殺しは慣れない」

「ん!」


 その言葉に驚いたのはクイン。


「そうは見えない」

「見せないようにしているだけだよ」


 そう言って苦笑する。

 そしてユウナは続ける。


「確かに人の命は大事だよ。でもね、戦わないと、殺さないと、守れないものがあるんだ」


 そう言って手を翳す。


「だから戦る時、殺る時は躊躇ったら駄目だ。その躊躇いで更に人が死ぬんだから」


 彼女はそう断言した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ