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だが、食べながら保は沙耶を活用している自分の身勝手さをしみじみ思った。酔いのせいだ…とは思うが、やはり疑念が襲ってくる。製作したのは確かに自分だ。とはいえ、自分一人で、これだけ有能なアンドロイドを占有していいのか…という自分に対する疑念だ。食べ終えたとき、保はすっかりテンションが下がっていた。
『美味しくなかった?』
そんな保を見て、沙耶が怪訝な表情で訊ねた。沙耶の感情システムは疑問の表情を選択していた。正当なデータによって作られたラーメンは、ほぼ90%以上の確率で美味いはずである、という認識システムを受け、感情システムは作動したのである。
「いや、美味かったよ」
『でしょ?! じゃあ、なぜ?』
沙耶には、今の保の感情がつかめない。ほろ酔い状態の言動は、必ずしも本人が普段、思っている感情とは限らない一過性の可能性があるからだった。
その晩、保は寝つけなかった。酔いは、いつの間にか覚め、一時間前には眠たかったものが、今は逆に頭が冴えわたっている。ベッドの上で寝よう寝ようと、もがくほど、益々、真逆になっていった。
━ 沙耶を有効に活用する方法 ━
頭を過るのは、ただ、そのことだった。




