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 保の悩みをよそに、沙耶は規則正しくこの日も機能を停止して、べッドの上に横たわっていた。外見上は薄いシーツを被って停止しているのだから、他人が見ても眠っているように見え、何の違和感もなかった。そのこと自体は当然なのだが、部屋が違うから保にはその姿が見えない。眠れない保だったが、それでも明るくなる早暁前には微睡まどろんで、次の朝は、確実にやってきた。小鳥が窓越しにさえずっている。朝は新しい何かを生み出すものだ…と、ふと保は思った。昨夜は沙耶の占有に対して結論が出なかったはずなのに、漠然とした可能性が湧いていた。むろん、詳細な方法とかは浮かんでいないのだが、何か可能性がある・・とだけ、意味なく思えた。

「あっ! 教授、岸田です。…朝早くからすみません。実は、今日一日、お

休みをいただきたいと思いまして…」

「なんだね。何かあったのかい?」

「いや、ちょっとした私事わたくしごとでして。詳しいことは言えない

んですが…」

「そう。…いいよ。昨日きのうの結果が好調だったもんでさ。一応、研

究のメドは、ついたからな」

「そうですか。有難うございます」

「じゃあ、切るよ。今、シャワーをしようと衣類を脱ぎかけたところでね。

ほとんど何もけておらんのだ。お恥ずかしい話だが…」

「いや~、悪いタイミングでお電話をおかけし、申し訳ございません。では、そういうことで…。失礼します」

 保は携帯を切った。

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