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「おじちゃん、私」
「なんだ、里彩ちゃんじゃないか」
『誰?』
「んっ? 兄貴の子。…どうした。久しぶりだな」
「誰か、いるの?」
「んっ? ああ。おじちゃんのお友達」
「そうなの? 今、パパに変わるね」
「なんだ、兄貴がそこにいるのか」
「うん!」「…あっ、保か、俺だ」
携帯が途切れ、声が変わった。
「やあ、兄貴。どうかしたか?」
郷里の実家から電話が入るなんて、久しぶりだった。
「いや、なに…。長いこと音沙汰なしだからな。どうだ、元気か」
「ははは…。いたってな。そっちはどうよ」
「ああ、お蔭で皆、元気だ」
そのとき、「女の人がいたよ」という声が保の耳に聞こえた。明らかに姪の里彩だった。保は、いらんことを! と、怒れたが、沙耶の声がしたのは本当のことなのだから仕方がない。里彩は、まだ、あどけない小学生だ。兄の隣で聞き耳を立てているようだった。




