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「だいぶ、いいんですがね。もう少し…」
保もサンドイッチを頬張りながらフォローした。なにかの弾みで襤褸が出ないとは限らない。一日が終わり、三階の研究所を下り、そして新館を出たとき、いや、マンションに無事、帰り着いたとき、沙耶は最終試験に合格だ・・と、そんな決めを保は勝手にしていた その後は何も起こらず、自動補足機も最終組立が出来る状態まで完成が近づいていた。もちろん、組立が済めば試運転となるが、最初は短距離から始め、少しずつ補足距離を延ばすという調整が残っていた。
「それじゃ、失礼します…」
『お邪魔しました』
二人? が無事に大学の敷地外へ出られたとき、保は俄かに疲れがドッと出た。今日一日で一週間分が過ぎたような疲れだった。帰途の地下鉄の中も沙耶に語りかける余力は残っていなかった。いつもの惰性で、やっとマンションに辿り着いたとき、保は玄関で倒れこむように身体をフロアに沈めていた。そんな保を横目に見ながら、沙耶は靴を静かに脱ぐと、整えて上がった。沙耶の自動感知システムが働いて、保の状態を逸早く理解した。
『保、私・・バスの準備するね』
「ああ…」
保は眼を閉じたまま言った。




