表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/310

-7-

━ いってらっしゃい。早く帰ってね・・か。ああ、たまらん! ━

 新婚ホヤホヤ感の出だしに、保は歩く道すがらも思わず顔が緩み、その都度、必死で素の顔に戻した。だが、長くは続かず、地下鉄の中で突然、ニンマリした保を見た乗客が、首を捻って変な顔をした。 

 山盛研究室は京東大学の新館3階にあった。研究員は三名、講師の但馬たじま、それに保と同じ助手の後藤だ。だから、山盛教授を含めれば、研究室は四名ということになる。

「おはようございます」

 [山盛研究室]と黒字で横書きされた白プレートが、入口ドア上部に取り付けられている。保がそのドアを開けると、いつも朝早くから研究室に来ている但馬が振り返った。

「ああ、おはよう…」

 但馬は無頓着にそう言いながら、すでに一昨日おとといから中断していた基盤の盤陀はんだ付け作業を始めていた。この時期、山盛研究室では新開発のメカに取り組んでいた。保にすれば、自分のアンドロイド開発の方が遥かに工学的だ・・と思えたが、自負するその気持は三人がいる前では、億尾おくびにも出さなかった。だから他の者は、誰も保がアンドロイドを開発したとは思っていない。保が自分の机椅子に座って五分後、フケが飛び散りそうなアフロヘアーを揺らしながら後藤が入ってきた。そして、いつもと同じ仕草で首を二、三度、ぐるりと回すと席に着いた。この男、どこから見ても大学助手には見えない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ