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「待ったか?」
「いや、そうでもない。少し前だ」
「そうか…」
中林は、ゆったりと保の隣へ腰を下ろした。
「中林さん、いつものやつで、よろしいか?」
「なんだ、お前。よく寄るのか?」
「ああ…。ちょくちょくな」
「そうか…」
「親父さん、俺にも生」
「大ですか?」
「いや、小で…。あとは、いつもの」
「チューハイのレモン割りでしたね?」
「ああ…」
三人が話してる間に若い板前が、中林の前へ水コップを置く。そして素早く、室川が突き出しの鶏ささみの味噌焼きを置いた。
「おい、小ジョッキ…」
室川が小声で若い板前に言う。
「はい!」
返事をしたときには、すでに小ジョッキに生ビールが注がれていた。保はここでは沙耶の話は出来んな…と巡りながら鶏ささ身を頬張った。




