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「はい!」

 誰彼となく返事が飛んだ。

「それにしても、こんな軽量で飛ぶとは…。回転ファン制御機能による推進と揚力安定装置…画期的な発明ですよ、教授!」

 小判鮫ぶりを大いに発揮して、但馬がヨイショする。

「…まあねえ。ただ、自動補足機の二の舞で気落ちしたくはないんだよ、私は…」

 ノーベル賞がボツになった過去の苦い記憶が山盛教授のトラウマになっているようだった。

「毎度、有難うございます!」

 梱包された荷が運び出された直後、明るい軽快さで運送会社の社員と思しき男達が数名、ドアを開け賑やかに入ってきた。

「ああ、ごくろうさん。荷は廊下に出してある。壊れモノだから慎重に運んでくれたまえ。場所は言っておいた場所だ。これが別荘の鍵だから、玄関へ運び入れて待ってもらいたい。私達も、すぐ行く」

「分かりました、それじゃ、先に行ってますんで…」

 鍵を受け取った責任者風の男が帽子のひさしに軽く手をかけて会釈すると、他の男達も、それにならった。

 その後、二時間ばかりが経過し、研究室全員の姿が大磯の別荘前に現れた。

「おっ! 来てるな…」

 但馬がボソッと言った。来てるのは当然だがな…と保には思えたが、何も言わなかった。別荘の前には先ほどの男達が一列縦隊に並んでいた。なんか妙な光景だな、と保は思った。

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