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『そう…。マスコミ関係には伏せてあるのよね?』
「うん。バレれば大ごとだからな。それこそフラッシュの嵐さ。だから人目のない海辺らしいんだけどな。教授が友人の別荘を借りたんだよ」
『ふ~ん』
沙耶はそれ以上、訊かなかった。諄く訊ねるほどの理由もなく、怪しまれれば危ういと思考回路がストップを命じたのだった。そんなことで、話は途絶えた。沙耶には保の情報だけで十分だった。山森教授がどの辺りの海辺を飛行の地点に描いているのかは、搦め手から調べれば事足りた。データ分析により教授の友人関係→その友人達の各個々に所有する不動産→その不動産のうち、別荘を所有する友人→それらの別荘の所在地→海岸沿いの別荘地→飛行に適地と思える別荘→目的地と指定し得る場所、と瞬時にデータ収集&解析を片付けたのだ。
『はは~ん。どうもここね…』
自室へ戻った沙耶は解析を終え、瞼を静かに開けた。その地は相模湾が遠望できる大磯の浜近くだった。この季節、海水浴客は皆無で、浜一帯は閑散としている情報もすでに入手していた。沙耶はこの辺りを教授の目的地と特定した。むろん、別荘より半径1Km規模の地形の詳細データは収集し、織り込み積みである。




