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『今日は何にしようか?』

「んっ? ああ…いつもの献立なら、なんでもいいさ」

『味気ないわ。せめて、和洋中くらい言ってよ』

「すまん! …じゃあ、和食で…」

『はい、分かりました』

「分かったんだ…」

 土曜が巡り、保はすっかり疲れ果て、応接セットの長椅子に横たわったまま無気力に言った。飛行車の最終実験を無事終え、総責任者としての責務を無事果たした安心からの脱力感も無論あった。

 夕食がテーブルに並ぶと、保は無造作に食べ始めた。今では沙耶が作り、それを、さも当然のように食べるという繰り返しが生活リズムの一部になっているのだ。沙耶が製造される以前は道具片手にカップ麺を啜る生活が続いていた。保はその頃をすっかり忘れてしまっていた。

『どう?』

「どうって…上手いよ。いつものように完璧さ」

 沙耶は、馴れって人間の最大の敵ね…と、考えるでなく思えた。そして、私がいなくなっても保、大丈夫かしら? と、ふたたび漠然と思った。沙耶のこの頃の思考は後天的学習機能により、かなり高度の知能を有するまで高められていた。

『浜辺へ運ぶの、いつだっけ?』

「ああ、飛行車か…。教授の話じゃ今週末だってことだ。5パーツに分けて梱包し、運送会社に頼むらしい。また、教授から話があるだろう」

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