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『ですよね。…分かりました、では、そういうことで。この前のように離れの外でお待ちしております』

 そう言うと、三井は静かに携帯を切った。沙耶にとっても好都合だったのは、この一件で頭が一杯だったことである。

 その頃、研究室の保は、ようやく飛行車の最終チェックを終えようとしていた。

「フゥ~! どうやら100%、上手くいきましたね、但馬さん」

「実際は99.97~100.03%なんだけどね。それに、上手くいかないと僕が困るよ」

「いや、私も困ります」

 保と但馬の問答が続く。

「なに言ってるんだ君達。私が一番、困るよ、ははは…。なにせ、大学には極秘裏に進めてる研究なんだから…」

「大学には、どうゆうたはるんですか?」

 後藤が例ののんびりした関西弁で教授に突っ込んだ。

「んっ?! まあ、適当に言ってるんだがね。都合よく自動補足機の一件があったから、そう根深くかれないのが助かる…」

 事実、研究室の研究費は削られることなく、自動補足機騒ぎで三倍増額されてからは据え置かれていた。

「あとは最終搭乗実験ですね、教授」

 但馬が、いつもの小判鮫ぶりを発揮しだした。

「ああ、そうだね…。場所に関しては私がもう決めてるんだ」

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