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『そうですの? じゃあ…』

 このとき、沙耶の確信的な推測は完璧に断定化された。三井は疑いなく自分と同じアンドロイドだと…。三井の方はどうかというと、沙耶がアンドロイドだとは特定できていなかった。いわゆる疑心暗鬼の状態で、沙耶の一挙手一投足を探りながら特定している状態だった。メカ的には沙耶の方が一歩進んでいるといえたが、三井には沙耶が持ち合わせていない確実さがあった。先んじる95%の実現性を取るか、あるいは少々、遅れながらも100%の実現性を求めるかの差なのだ。保にも長左衛門にも勝とうとか打ちのめそうとかの気持はないのだから、余計に話が紛らわしかった。

「なかなかの美人だね…」

「ほう、そう思うか。気に入ったのなら話を進めるよう言っておくかのう」

「いや、ちょっと待ってよ、じいちゃん。今俺は、それどころじゃないんだからさ」

「と、いうと?」

「研究室の方がさ、忙しくなりそうなんだよ」

「それとこれとは、話が違うじゃろうが」

「まあ、そうなんだけどね。今は結婚したい気分じゃないんだ」

「そうなのか? …いや、わしは頼まれただけで、無理に、とは言っとりゃせんのだ。安心せい!」

 そのとき、里彩が菓子を頬張りながら、しゃしゃり出た。

「沙耶さんの方がいいのかしら、おじちゃんは…」

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