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『すべては、私の言うとおりにして下されば、それで結構です。お任せ下さいますように』

「分かった。よきにはからえ…」

 長左衛門は古めかしい武家言葉でそう言うと、顎鬚あごひげを撫でつけた。三人? は、しばらく通路を歩き、研究室前で立ち止まった。

「では、入るぞ!」

 長左衛門は敵陣に斬り込むような凛とした声で叫ぶように言った。

「はいっ!」

 三井と里彩は釣られて返事した。長左衛門はドアを数度、ノックした。

「はい! とうぞ…。誰でしょうね?」

 但馬はそう言いながら教授の顔を窺うように見た。

「はて?」

 教授は顔をかしげた。ドアがゆっくりと開き、長左衛門が入り、後ろに里彩と三井が続いた。

「なんだ! じいちゃんか…。どうしたの? おっ! 里彩ちゃんも…」

「おお保! 元気そうで、なによりじゃ!」

「驚いたよ、急に。連絡してくれりゃいいのに」

「ああ、そうじゃのう」

『先生は所用で上京されたのです。少し時間が出来たもので、お寄りになったのですよ』

「そう言う君は誰だったかな?」

 但馬が唐突に口走った。

わたくしは、先生の書生兼秘書を務めております三井でございます』

「そうそう、そうだったね。…って、今日が初対面だったかな? まあ、どっちでも、いいけどさ」

『初対面でございます』

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