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「ああ…これは、いつぞやの・・。はて? 誰でしたかのう?」
『保さんの友達の従兄妹の沙耶です』
「ああ、そうでした。保が事情で預かってたんでしたな」
『ええ、まあ…』
「なんだ保。そんなことになってたのか」
勝が変に誤解したのか、ニヤけて言った。
「兄貴! そんなんじゃないんだ」
保は少し怒って否定した。
「まあ、いい。腹が減った。育子…」
勝に促され、育子はトメを見た。
「はあ、支度は、あちらに整っております、奥様」
いつの間にかトメの後ろには三人の家政婦が控えていた。沙耶はトメがたぶん、家政婦長で三人を束ねているのだろう…と、瞬時に分析した。事実、そのとおりで、トメが首だけ軽く振りかえる仕草をすると、三人は、お辞儀して去った。
「さてと…」
勝は五月蠅そうに立つと、トメが指さした方向に動き出した。そちらに大テーブルがあり、多くの手料理された器が乗っている…と、沙耶は分析度を高めた。勝が動くと、沙耶以外の全員が従うようにあとに続いた。
「沙耶さん、ごゆっくりね…」
育子が軽くお辞儀して去った。




