表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
208/310

-208-

怪獣はアンドロイドのことを勝夫婦には言ってないだろう…と保には思えたが、相手は沙耶と同等のアンドロイドを保持しているのだ。ある種、核爆弾を完成させた開発途上国にも似通っていた。だから保は万が一を想定して連絡を入れずに帰ったのだった。それに加え、怪獣長左衛門には手下の里彩もいるから、故郷の実家も、まったく侮れない敵地だった。

「じいちゃんは?」

「ああ、いるぜ。たぶん離れの書斎か、その辺りだろう…」

 そこへ兄嫁の育子が現れた。保と沙耶は応接室の長椅子へ腰を下ろしていた。

「いらっしゃい! 保さん。久しぶりですわね」

「やあ、お義姉さん。ご無沙汰してます」

「あらっ?! こちらは?」

 育子は何を思ったのか、ニコリと笑みを浮かべてたずねた。

「ああ…友人の従兄妹の沙耶さんです。こっち方面に用事があるそうで、ついでに乗せてきたんです」

『沙耶です…』

 そのとき、家政婦のトメがトレーに紅茶入りのカップを乗せて現れ、テーブルへ静かに置くと陰気に去った。

『私、今、お腹の調子が悪く、飲食は出来ないんです。すみません』

「そうなんだよ」

「あらっ! それは、いけないこと、ほほほ…。大事になさって下さいましな」

 勝の隣に座った育子が、優しい声で言った。保は、ほっとした。だが、それは保の大きな誤算で、気の緩みだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ