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但馬のように出世を考えた上のことではない。保は教授の面子メンツつぶしたくなかったのだ。ただ、それだけのことである。

「図面ですか? ですから今、言いましたように、希望といいますか、夢の話ですよ」

「なんだ、そうなのか…。私は実現可能な話だと思うよ。現に、ホバークラフトで空は飛べる時代だから、理論づけと設計で実現可能になると思うよ」

「ええ、俺もそう思うんですが…」

 教授と同じ発想から理論を起こし、保はすでに設計図面を描いていた。山盛教授の言葉に、伊達に教授を続けている訳じゃないな…と、少し尊敬した。

 夜の東京駅である。

「じいちゃん、あのお店…」

「んっ? そうか…。里彩はあの店がいいのか。よしっ! それじゃ、そうしよう。わしは、さっぱり洋モノは分からんでのう」

「それは里彩に任せておいて」

「分かった…」

 怪獣長左衛門とその手下の里彩が、またしても東京へ上陸していた。復刻された東京駅は二人には実にまばゆかった。今回は昼過ぎに田舎を出たことになる。二人はとある店へと入った。

「いらっしゃいませ」

 水コップとメニュー表を置くと、そそくさとウエイトレスは立ち去った。

「都会の者は水臭いのう。水だけに…。はっはっはっはっ…」

「? …」

 長左衛門はダジャレを言ってコップの水を少し飲んだ。

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