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「要は、今日から俺のボディガードを頼むってことだ。警察ならSP!」

 保は快活に言った。マスコミなど、沙耶にかかりゃイチコロで、なんの問題もないことは保が一番よく知っていた。なにせ、彼女には言語認識システムがあるのだ。会話する相手の言葉で、相手が何を思っているか、そして、どうしようとしているのかが一目瞭然なのだ。この助っ人を使わぬ手はなかった。

『SP? ああ…アレ? ドラマとか映画の?』

「あんなシリアスで危険じゃないがな、ははは…。マスコミ除けさ。あっ! ちょっと、急がれてますから・・とか先導してくれてさ。沙耶が俺に言ってたやつさ」

『それを私が? …まあ、いいけど。研究室へも行くの?』

「ああ。そうしてもらうと有難い。研究室の連中にも突っ込まれないようガードを頼む。後藤なんか何を言うか分からんからな」

『って、…保以外の人は、すべて対象ってこと?』

「まあ、そうだな…」

 保は(うなず)きながらミルクを飲み、マーマレードを少し塗ったガーリックトーストをかじった。炊事場にいる沙耶は、温めたスープを皿に注いでテーブルに近づくと、置いた。

『私は受け身でいいのね?』

「そうだ。相手が仕掛けてきたとき応じる・ってことで」

『分かった。で、これから? 出るなら着替えなくっちゃ…』

「ははは…、SPなんだから地味にな」

『了解!』

 沙耶は身を反転すると、高速の素早い動きで自室へ戻った。

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