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「どうだ、なんでも屋」

「ああ、沙耶には話してないが、俺なりに考えてる」

「そうか…。俺ももう一度、考えたんだが、やはり、なんでも屋が無難だぜ。新聞広告一枚、載せりゃいいんだからな。少し広告代はいるが、お前が考えてる人のためにはなる」

「ああ、じゃあな。今、会議中なんだ」

「そうか、邪魔したな」

 中林が先に切った。保は携帯を胸奥へ入れ、研究室へ戻った。

「待たせました、すみません…」

「もういいの? …それじゃ、続けようか」

 中断されていた無言の検討会が再開された。保がいない間、缶コーヒーを飲んだらしく、それぞれの席にプルトップが開いた缶があった。保の席にも一本、置かれていた。こういう気配りがくのはアフロ頭の後藤をおいて他にはいなかった。保も飲まないと悪いような気がして、プルトップを引いた。静寂しじまに微かな金属音がしたとき、小判鮫の但馬が口を開いた。

「私にお任せ下さい。発表記者会見のすべては、私が責任を持って成功させます」

「学長と教授会の方は研究所責任者の私がなんとかする。恐らく騒然となるだろうが、会見までは秘密厳守をお願いしよう」

 山盛が付け加えるように言った。アフロ頭の後藤も今日は無口だ。保も語らず、缶コーヒーを飲み続けた。

「時期の設定は教授にお任せします」

「但馬君がそういうんなら私が設定するが、それでいいかな、君達」

 教授の視線が助手の保と後藤に向けられた。

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