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里彩や長左衛門の出方次第で、態度を変化させる即応行動の幾つかである。
「里彩ちゃん、学校は大丈夫なのか?」
保は、かわすべく話題を転じて、明るく訊ねた。里彩がじっと沙耶を見つめていたから、こりゃヤバいぞ…と、思えたからだ。
「うん! 今日はパパが休んでいいよって言ってくれたの」
そんなこたぁ~ないだろ! とは思えたが、保は押し黙っていた。
『ふ~ん、そうなんだ…』
沙耶が急須にお茶を淹れながら話に加わった。長左衛門は保が勧めた椅子に、ゆったり腰を下ろそうとしたが、一瞬、躊躇して言った。
「うむ…。わしは、やはり正座の方がいいのう。保、畳間はないのか?」
「えっ?! ああ…使ってないけど、あっちに三畳間がある…」
「そうか…」
長左衛門は落ち着いた仕草で三畳間へ移動した。
「娘御、すまぬが、あちらへのう…」
さすがは怪獣だけのことはある…と保は思った。移動する途中、沙耶が茶を注いでいるのを横目に見て、催促がましく呟いたのだ。里
彩も手下らしく、長左衛門のあとに従って、楚々と三畳の和間へ入った。沙耶は厳戒態勢を敷き、そんな二人の行動を軽く、いなし、敢えて突っ込まない。無言で盆に湯呑みを二つ乗せ、茶を注いだ。さらに、いつ買ったのかと思える茶菓子を菓子鉢へ少し入れ、それも乗せた。そして、盆を両手で持ち、和間へと動き始めた。




