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「はい! 今、開けます!」
保はチェーンを外すとドアを開けた。その瞬間、満を持して、水が一気に中へ流入するかのように里彩が雪崩れ込んできた。保は呆気にとられた。
「おじちゃん! お久しぶり。…ふ~ん、結構、いいところに住んでるのね」
可愛くない・・とは思えたが、保は我慢した。
「ははは…まあな」
里彩のあとから、ゆったりと長左衛門が中へ上陸した。
「おお! そうだな。いい風情だ…」
風情ときたか…と思ったとき、里彩はもう靴を脱ぎ、フロアへ上がると奥のダイニングへ侵攻していた。
「おじちゃん! あれ、誰!?」
玄関へ戻ってきた里彩が訊ねた。この小娘め!…と怒れたが、保はなおも我慢した。
「んっ? ああ、友達の従兄妹だ!」
「ほう、言っていた娘御か?」
長左衛門はニタリと笑った。
「じいちゃん、そんなんじゃないよ。友人の従兄妹なんだ、ほんとに!」
保は意固地に強調した。
「何を興奮しとる。だれも嘘などと言っとりゃせん」
怪獣が、穏やかに吠えた。




