表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
140/310

-140-

「しかし、早かったぜ」

 後藤が、またぶり返した。このアフロのフケ男め! と保は怒れた。いらんことを言う奴だっ! と益々、怒れる。保は冷静になろうと、目をつむった。保から言葉がないので後藤も黙った。車内はふたたび静穏になるはずだったがいびきが急に聞こえ出した。山盛教授すでに爆睡していた。鼾による車内の雑音は益々、大きくなる。三人は早く研究所に着かないか…と、同じことを考えていた。保は目を閉じ、後藤はうつむき加減になっていた。そのとき、沙耶が車の横の歩道を通過して抜き去り、どんどん距離を離していった。その姿を見たのは運転する但馬ただ一人だった。

「ああっ!!」

 但馬の絶叫に、全員が我に帰った。保は目を開け、後藤は首を上げ、教授は目覚めてまぶたこする。

「ど、どうしたんだ、但馬君…」

「教授、前を…」

 全員がフロントガラスに映る景観に目を凝らした。前方には走行で流れる普通の光景が広がっている。

「なんだ…驚くじゃないか」

 沙耶はすでに車の視界からは見えないところまで遠ざかっていた。

「いえ、今、確かに・・私の目に岸田君の従兄妹いとこが…」

「んっな、馬鹿なっ!」

 保以外の三人が異口同音にそう発した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ