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「教授、完成すれば、発表なさるんですか?」

 車中でアフロヘアーの後藤が突然、たずねた。

「んっ? …それなんだよ。君達は、どう思うかね。私ゃ、マスコミ対応で疲れそうだから、どうも気が進まんのだよ…」

 テンションを下げ、山盛教授が少し声を小さくして呟いた。

「いずれは分かるんですから、マスコミ対策を立ててから公表すればいいじゃないですか」

「マスコミ対策って?」

 保がく。

「研究所内で対策マニュアルを作って、出来れば専門対応者、早い話、スポークスマンに窓口になってもらう。そのスポークスマン以外は一切、取材に応じない、みたいな…」

 珍しく後藤がかしこかった。

「おっ! 後藤君らしからぬ名案だぞ、そりゃ」

 山盛教授がその案に乗った。

「いいですね!」

 腹の中は分からない但馬も当然、教授に追随した。

「教授、到着です」

 そのとき、運転する保が、ひと声かけけた。左手前方に京東大学の付属体育館が見えてきた。

「まあ、この話の続きは体育館でな…」

 教授の言葉を最後に全員、無言になった。

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