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「それで、結果は?」
「だから、順調だって言ったろ。大成功さ」
「そりゃ、よかったな」
「お前の方は、どうだ?」
保は人工皮膚に絞って訊こうと思ったが、やめた。アンドロイド沙耶のことを知らない山郷に言えば藪ヘビになってしまうと思えたからだ。
「新しい人工皮膚の研究中だ…」
保はギクッ! とした。山郷の方からその話題を言ってきたからである。
「そ、そうか…。おおっ! もう、こんな時間か…。じゃあな、邪魔をした」
席を立ち、保は軽く手を上げ愛想笑いをすると、立ち去ろうとした。
「なんだ、もう行くのか。ゆっくりしていけよ」
「いや、そうもしてられんのだ、今日は…。また、ゆっくりな」
「そうか…。じゃあな」
保は急いでいる訳ではなかったが、なんか山郷に話しそうな胸騒ぎがして、危険を避けた形だった。もちろん、沙耶に話が及ぶ危険である。
東都大学を出て保が腕を見ると、4時半ばだった。研究室を出るいつもの時間には、まだ、たっぷりとあった。さて、これからどうするか…と巡れば、すでに確定したアンドロイド活用法が浮かんだ。そうだ! まずは、沙耶のプログラムの補強だった! その瞬間、保の足は馬飼商店に向いていた。




