表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風任せで人任せな俺がここにいる理由  作者: 明月 文


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/73

044 初回の未着、今回の到着

 今の俺が冒険者としてある種鼻唄交じりで暮らしていけるのは、間違いなく前回の経験があるからだ。2周目だからだ。

 もっとも本当に2周目、所謂強くてニューゲームなのかは若干怪しくなってきてはいる。そこんとこはどうなの?ってのを確認するのが一応は今回の旅の理由だ。


 なにはともあれ、今の俺があるのは、途中で2回程逃げたりもしたが試練の迷宮を乗り越え、アイーシャ達のサポート兼訓練を受けて数年に渡る魔獣退治の旅を乗り越えたからだ。


 それは事実としてそうなのだが、今にして考えるとあの試練の迷宮は…何だ…企画倒れのような気がする。

 ピアノ練習曲集で有名なハノンやツェルニーの様な感じだ。


 ハノンだのツェルニーだのの中にはピアニストになるのに必要とされる要素が詰まっているが、キツくて単調で楽しくない。見ていた者、聞いていた者がいても楽しくないだろう。


 俺らのそれも一緒だ。

 

 ハノンやツェルニーに至る者は少なくとも小学生の手習いレベルは卒業した者に限られるのと同じく、俺達も能力的にはレベル1のスライムにも苦戦して2回も戦うと村の宿屋で半日以上回復を待つしかない初期RPGの主人公よりは数等マシだった。

 だけど穴の中に閉じ込められてひたすら魔獣の相手をするだけの生活などキツくて単調なだけで全く楽しくない。


 最初は口には出さないが「俺、勇者!?よっしゃあ!」と思った者も中にはいたかも知れない。正直、俺も少し期待してた部分もあった。中二ではないがそういうお年頃ではあったのだ。

 が、5層も過ぎれば、皆、この文字通り虎の穴は早く出たいというだけだった。

 

 あの頃はムカついたが「もうイヤだ!」と腹の底で思っていたのはレイナやアオイだけではないだろう。短く結論すれば俺達はただ日本に帰りたくなっただけだった。


 最終的には魔王を倒しには逝ったが、それは勇者としての義務感でもこの世界を平和にしたいという使命感でもなく、ただ倒したら日本に帰れそうだったからだ。

 むしろ魔王を倒しに逝ったというより、帰り道に魔王がいて、ソイツが途中にいるのが邪魔だったからに過ぎない。ぶち殺してでも帰る、と思っただけだ。


 要は勇者を育てる、という目的だったなら勇者なんぞ何のいいこともない、早く日本に帰りてえよ!としか思えなかったあの試練の迷宮は企画倒れってことだ。


 …そうでもないか。


 それこそハノンやツェルニーが練習と称して実は「この程度が出来なければ所詮ピアノマンなどムリムリムリ」と甘く考えているヤツの心をへし折って人数を絞るのと、逆に突破したヤツとその周囲に「このままピアニストになるのが俺(お前)の唯一の勝つる道!」と最早洗脳気味にそれしか目に入らなくするのが真の目的であったように、試練の迷宮を通じて俺らを篩に掛け、突破した人間は魔王退治しか目に入らない様にする効果を狙っていたのかも知れない。


 いや、もっとよく考えてみれば、俺達を召喚した連中からすれば、それこそラノベの主人公みたいなのを想定していたのか。

 呼び出したかったのは、魔王を倒して世界を平和にするというミッションインポシブルを無駄に疑問を持ったり変な小理屈を捏ねることなく自らの使命と受け入れ、神に与えられた能力だけで何の訓練も苦労もなく試練の迷宮程度は3日ぐらいで軽く突破、後は明るく楽しく元気よく喜び勇んで魔王城へ出立してくれ、途中では民の為にAクラスの魔物などコバエを叩き潰すかのように無双してくれる類の勇者のはずだ。


 だとすれば、初回の時は試練の迷宮が、というよりは召喚自体が企画倒れ気味だったのかも知れないな。つか失敗か?(笑)


 今まで思い出しもしなかったが、置き去りにしてきた今回一緒に召喚された5人が、今度こそその種のラノベ型無双系勇者だといいね。


 あの頃に比べれば、今回の旅は極めて順調だ。

 楽勝とまでは言わないが楽しいとは言っていい。


 イーストボーダーゲート方面の魔獣はレベルが高いと聞いたし、現にデアコアイル近辺に比べればDでも厄介な奴らが多数いて、Cにもちょこまか遭遇する。1人で旅を続けていたら苦戦はしないまでも時間は掛かったかも知れない。


 けど今は剣士と2人組で一度も逃げたりする必要もなく、ザクザク突破して進んでいた。


 しかもその相棒の剣士は目が覚める様な美人で、おまけに俺の弓の腕前に目をキラキラさせたりはしないものの信頼の眼差しで見てくれる。

 むしろ、なんてことはない旅の小技やギルドでの交渉、獲物の調理などに尊敬の眼差しを向け、ともすれば貪欲に学ぼうとする極めて意欲の高い出来のいい後輩でもある。

 これが楽しくないはずがない。


 俺達はあの迷宮で半分以上が死んだが、2人しかいない俺とクラウの臨時パーティーは勿論そんな事とは全くの無縁、その気配すらゼロのまま2人で魔獣を倒しながら順調に歩を進め、遂に終着点付近まで辿り着いていた。


「おーし!あれがリバードアだ!着いたぞ!」


 少し小高い丘の上で俺が眼下に見える町を指差すと、クラウも喜びの声を上げた。


「おお!着いたなあ!」


 リバードアに行ってみよう、と思ったのは、最初に言った通り、この世界が自分の思っている世界と違う可能性が出て来たからだ。

 だけど、俺にはクラウの様に行って何かしようという具体的な目的があるわけじゃない。今回の俺の旅は傍目から見れば先にクラウに説明した物見遊山がピッタリな表現だ。


 これも繰り返しになるが、前回の旅は嫌々に近かったが、明解な目的があった。

 ガリシアの王から異世界より召喚された勇者として魔王討伐という目的、というか命令が下されていた、というのはあくまで名目に過ぎず、俺ら的には元の世界に戻る為だ。


 元の世界には魔王を倒せば戻れる。

 その根拠は王(とその家臣)に聞かされた過去の勇者が異世界に戻ったという話、そして実際に試練の迷宮で見た壁画だ。


 31層でいきなり人数が少なくなった俺らは、息も絶え絶えに逃げ込んだ部屋でチームを再編し直し、新たに2班に分かれて探索を続けた。

 意外と言っていいのか、この組み合わせは上手く機能して、両班は10層程は順調に階層を探索、攻略していた。


 が、42層の集団移動でまたも多数の魔物に取り囲まれ、2回目の逃走を図るしかなかった。

 そして遂に最後の5人となった。


 壁画の部屋に辿り着いた、正確には生き残って辛うじて逃げ込めた俺達5人は最早息も絶え絶えだった。


「はあ、はあ、ちくしょう…」


 マサさんが倒れ込んで仰向けにひっくり返って呟く。

 俺も座り込んで周囲を見た。俺の隣にはマサさん、そして扉の目の前には、最後に駆け込んで扉を閉めたシイちゃんが、閉まった扉にズリズリと寄りかかって荒い息だ。


 後ろ、というか奥を向くと林田さんと佐藤さんがやはり座り込んで息を切らしていた。


「……結局、生き残ったのは5人か…」


 俺の呟きにシイちゃんが、カッと目を開いて立ち上がった。


「林田!テメエよお!前衛役が真っ先に逃げてどうすんだよ!脱出するってったって、物理が殿勤めんと後ろがガラ空きになるじゃねえか!」


 戦闘指揮では有無を言わさない声を出すが、普段は声を荒げたりしないシイちゃんが珍しく怒鳴ると、林田さんは、一瞬だけちょっとバツの悪そうな顔になった。


「す、すんません。でも体、勝手に動いたっていうか…」

「なんだよ、それ!体のせいで自分のせいじゃねえってか!?意味分かんねえ言い訳すんじゃねえよ!ぶっ殺すぞ!」


 ぶっ殺すとかまで言われて、今度は林田さんがキレた。


「お、なんだよ!?悪気はねえって言ってんだろ!椎葉さんよう、死体もねえココで剣士の俺に勝てるとでも思ってんのか?あ?」

「ああ?やんのかよ、テメエ!」


 剣を持って立ち上がった林田さんに対し、シイちゃんも腰の剣に手をやった。

 俺は座ったまま、手を広げ、左右両方に向けた。


「やめて下さいよ!いいから落ち着いて下さい!」


 林田さんが微妙にこっちを向きながら、今度は俺を睨みつける。


「タカト!テメエ、どっちの味方なんだよ!?おい!」


 全員が気が立っていて俺も例外じゃない。

 そして俺が双方に向かって手を広げたのは「落ち着いて!」って意味じゃない。


「俺の手が見えないんすか? 剣の届かねえこの距離なら、どっちも俺のレーザーでキレイに穴空いて、どっちも同時に終わりっすよ!俺は、いいから落ち着けって言ってんですけど!」

「シイちゃんも、よせよ。俺も一応助かったし、林田も佐藤さんは守って脱出したわけだし。」


 マサさんがうんざりした口調で間に入ると、2人は暫く睨み合っていたが、シイちゃんがちょっとバツの悪そうな顔で手を剣から離した。それを見た林田さんも剣を下ろした。


 元来、そんなに悪い人間ではない2人は「どちらが言い出すんだ?」とばかりに気まずそうに目を見合わせ、結局、先とは逆に林田さんの方からアタマを下げた。


「いや、すんませんした。勝手な行動して。」


 林田さんがアタマを下げたのを見て、シイちゃんも苦笑いになって言った。


「あ、いや、先は俺が言い過ぎた。佐藤さんは守ってくれたんだもんな。ゴメンな?」

「ああ、俺ら今、みんなキレてんのは分かるッスよ。気にしないっすよ。」


 2人の仲直りを見て俺も両手を下ろした。


「とにかく、ちょっと休も。ね?」


 佐藤さんも疲労の濃い顔をながら、少し微笑んで、逃げ込んだばかりの時のトゲトゲしい雰囲気が少し和んだ。女の子は偉大だ。


 マサさんがのそのそと立ち上がる。


「俺、奥で食いモンでも探すわ。」



 当初の興奮状態が収まると今度は半数が殺られた現実がのしかかって来て、俺達はマサさんの探し出して来た食料をポツポツ食べながらズーンとなっていた。

 実質足手纏いだったとはいえ、一緒に召喚されてきた仲間ではあったはずのレイナ、アオイも殺られ、勇気を奮って戦力外から復帰したナオヤも死んだ。頼りになった石原さんも殺られ、後衛で防御の要だった坂本までも死んだ。


 そんな俺らが漸く回復したのは壁画を発見してからだ。

 問題の壁画は一番奥の部屋にあった。


 最初の1枚は高い尖塔が何本も立っている風景を背景に7人の人物が立っていた。

 尖塔だがよく見ると、幾何学的な模様が入っている。俺らの目には新宿だか六本木だかの高層ビル群の様に見えた。

 人物は、カウボーイハット、黒い肌と思われるアフロヘア、それに目が吊り上がった男と思われる3人、普通にスカート2人、チャイナ服、ズボンにTシャツ姿だがロングヘアの女と思われる4人で、皆、いい笑顔だ。


「…人種、バラけてんな。」

「アメリカ人とかかな?」

「アメリカ人なら場所、新宿とかじゃないよね。」

「だろーな。」


 次の壁画はその7人が皆、犬の様な紐のある首輪を付けられて立っていた、紐の先は王冠を被った髭の人物が握っている。髭は片手で紐の先を握り、もう片方の手は前に挙げられ、前方を指している。


「何か捕まった感があるな。」

「王様、だよな?後のヤツ。」


 そして、次のシーンでは首輪はそのままに紐と後ろの髭が無くなり、代わりに7人の前に牛の頭の巨人が描かれていた。俺らも戦ったことのあるミノタウロスだ。

 7人は剣を持ったり、拳を固めたり、杖を持ったりポーズは様々だが内容は分かった。


「戦闘か…」


 次の壁画では洞窟の様な場所の入り口に立った連中が、笑顔で両手を挙げていた。喜びのポーズだ。

注目すべきは人数で、3人になっていた。アフロヘアと目の吊り上がった男、それにTシャツのロングヘアだけだ。


 それだけだが、この迷宮を延々昇ってきて遂には5人になってしまった我々には意味が分かった。

 シイちゃんが呟いた。


「4人は死んだのか…」


 次からは3枚の壁画が並んでいたが、いずれも戦闘シーンだ。背景はそれぞれで町らしき場所、木々の描かれた森らしき場所、最後は背景が無い。

 最初の絵は町中でコウモリの様な羽の生えた人間風の何かと前の3人に加え騎士団らしき鎧兜姿が戦っている図で、2枚目はデカいカマキリと3人、それに狩人風の弓を持った人間達が戦ってる。最後の1枚は火を噴くドラゴンと3人だけの戦闘シーンだ。


 次の壁画では、先の髭とは違う顔をした、しかし王冠を被った角の生えた人物が椅子の上で剣が胸に刺さったポーズでグッタリと倒れ込んでおり、アフロヘアがその前で光るハートの様なものを掲げている。彼の後ろには両手を挙げて歓喜のポーズをしたTシャツ女、それに床にうつ伏せに倒れ込んでいる目の吊り上がった男が描かれている。男の背中には王冠の男(?)と同じく剣が刺さっていた。


「……」


 特に言葉はないが意味は分かった。目の吊り上がった男は、最後の最後、ここで殺られたのだろう。


 最後の1枚には、アフロとTシャツ女が手を繋いだ後ろ姿が描かれていた。背景には前の絵と同じと思われる光るハートが大きく描かれ、そしてその向こうには1枚目に合ったものと全く同じ高い尖塔が小さく描かれている。男と女の首輪は描かれていなかった。


「「「…」」」


 この上もなく分かり易い壁画の前で俺らは暫し黙り込んだ。


「つまり、アレか、魔王を倒すと元の世界へ帰れるってか。」

「最初に聞いた話にウソはねえって事だな。」

「んだな。」

「ここの出口もあるって事よね。」


 4枚目は恐らくこの迷宮から抜けた図だろう。

 前回も半分以上が死んだわけだ。一瞬、元の人数が倍の俺らの方が有利な気もしたが、俺らも既に3分の1しか生き残っていない。


「アタシ達は繋がれたりはしなかったよね?」


 佐藤さんの言葉に俺らは黙った。

 今、考えれば重要な点に彼女は気付いたと言える。

 だが当時はここから出れる、魔王を倒せば帰れる、という話でアタマがいっぱいになってた俺らは、あまり深く考えなかった。


「そこは…アレじゃねえか?俺らの場合、坂本がのっけから断らなかったから…前の連中は最初は断って無理矢理っぽく連れて来られたんじゃね?」


 シイちゃんの言葉にマサさんも頷く。


「かもな。」

「坂本君、ナイス判断?」


 佐藤さんが小首を傾げて言ったが、これには林田さんが苦笑混じりで返す。


「いや、まあ…鎖無しって点はよさげだけど、結局、来るトコは一緒だしな…。」


 正に林田さんの言う通りで文字通り穴に突き落とされたか自分から飛び込んだかの差に過ぎない。中でやらされてる事も全然一緒だ。

 林田さんの言葉に全員が苦笑いになった。


 10人で部屋を出て、今は5人だ。あと何階層だっけか?


 疑問が声に出たわけじゃないが、マサさんが地図というか階層図を眺めながら「で…」と呟いた。

 この階には来たばかりでこの階層の地図は殆どない。眺めたのは俺らが階層図と呼んでるもので、50階層と聞いているから50個段差を書いただけの超簡単な絵だ。次の階層に移った段階でその図の該当する階層部分にチェックを入れている。


「あと、8階層残ってる。フォーメーション組み直しか?」


 林田さんが前衛、魔法使いのマサさんと回復・防御役の白魔法使いの佐藤さんが後衛は確定だ。そうなると、採れるフォーメーションは1つしかない。


 シイちゃんが俺の方を見た。


「タカト、このまま前衛、イケるか?」


 俺は頷いた。


「なりふり構っちゃいらんねえっすよね。」

「心配すんな。10切ってあと8階層だ。近接は俺が鬼の様に斬りまくってやる。タカトはいつも通り、近づく敵の数を減らしてくれりゃいい。」

「頼んます。」


 林田さんも力強く言ってくれた。

 俺は周囲に説明はしてはいないが、林田さん程の近接戦闘力はないが、防御力がある。


 そして、それを知っているシイちゃんは頷いた。


「よっし!残りの8層、気合入れてくか!」

「「「「おう!」」」」



 俺は丘の上からリバードアの街並みを眺めながら、またあの頃を思い出していた。


 今にして思えば、かなり根拠薄弱な話にまんまとノせられて俺達は魔王退治なんぞに逝かされてた気もせんではない。

 ま、魔王を倒したおかげで戻ったのは本当だからまるで嘘とかではなかったわけだが。

 しかも戻ったからといって格別良い事があったわけでもないけど。

 

 あの後、試練の迷宮を5人で出て、3人で魔王城まで行って魔王を倒して、結局、ここへは戻らなかった。


 あれから俺自身は10年ちょい、この世界は2、30年以上が経っているから街並みは同じのはずがない。   それに、そもそも国も町の名前も違っている。


 けど俺は町を眺めた瞬間に分かった。

 ここはかつて俺がいた場所だ。ガリシアの首都イーストキャピトルだ。

 かつて魔王軍との戦いで滅んだと言われる伝説の大帝国ジ・インペリアルにあった4つの首都の最後の生き残りと言われたイーストキャピトルに間違いない。

 今はリバードア王国の首都リバードアと呼ばれているが間違いなかった。

 

 懐かしむ謂れは何もない。

 召喚とは聞こえがいいが、拉致られて連れて来られただけの町だ。町で何事か楽しんだ記憶もない。それどころか通り過ぎただけで店の一軒にすら入ったこともない。追い立てられる様に出立した町だ。


 けど、俺は何処か懐かしさと達成感を感じていた。

 結果としてそうはならなかったけど、何処かでここが俺らの帰る場所、と認識していたのかも知れない。

 そしてもしかすると心の奥底では魔王を倒した俺は勇者としてシイちゃん、マサさん、そしてアイーシャ達と民に称えられて凱旋式の1つもしたかったのかも知れない。そしてその栄誉を7人で分かち合いたかったのかも知れない。結局、そんな機会は訪れなかったけど。

 辛く、厳しいミッションを成し遂げた暁には、大いなる達成感と共に誰かに褒めて欲しいのは中二病とかではない。人間の自然体の心の動きだ。


 けど、今、俺は帰って来た!

 唯1人帰って来た!


 魔王を倒した時にすらなかった、何か何処かにひっかかっていたモノがブワッと消えた様な不思議な達成感を感じながら、俺はクラウに「おし!行くか!」と声を掛けた。

 対するクラウもニッコリ笑って「ん!」と返事をし、俺らは丘を降りてリバードアへ向かった。

意外とアッサリ辿り着きました。

この2人はそのぐらいパーティーとして相性がいいのです。(←言い訳?)


次回からはまた風任せにゆるゆると話が変わっていきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ