#85 張り込み調査開始....!
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#85 張り込み調査開始....!
2月。
私たちは楓に憑りつけられた吸収魔術を解除するため
その魔術を仕掛けた人物を特定することに。
特定してそいつを倒すことで楓についていた吸収魔術も解除されるに決まっている。
ただ、特定するといっても数十人数百人いるこの警察署の中から
自分たちの魔力を使わずに特定する必要があり、それには多少の危険も伴っていた。
ディエルを囮にしてその間に私とフィレッチェが特定するという作戦であり、
失敗すれば私たちまで魔力を吸収されてしまうのである。
そんな危険な作戦に最後まで納得できなかったバーランド。
しかしリアンの静かで熱い言葉で心動かされた彼女は
この作戦を実行することを決意する。
催眠薬でしばらく眠っていたディエルを起こし、
いよいよ警察署のところへ出発するのであった....!
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「んあー?なんで俺が先頭なんだよ!!」
昼。
今日は学校が休みのためカレー屋の仕事は楓や優衣奈たちに任せたままだった。
そういえばコイツを連れて外出するのは11月の秋まつり以来だったかしらね。
....などと呑気になっている場合ではない。
今回はそういう作戦なのだから。
「ほらほら行くよ...って、そっちじゃない!!
今日はフィアラたちもいないんだからアンタがしっかりして!!」
バーランドは一生懸命ディエルを誘導をする。
そう、警官たちに最初にバレていいのはディエルだけなのだ。
警官たちも恐らく魔術によって操られているので
その警官の魔力を意識することでディエルに吸収魔術が反応する。
そしてそこを私たちで張り込み調査するという寸法だ。
だからリアンとバーランドはディエルをうまく誘導して一緒に逃げるしかない。
「まあまあ....
そうだユウシャサマ。終わったら帰りに何かお菓子でも買って帰りましょう?
だからもう少しだけ頑張って.....」
「うぉーかし?!やった!!俺あのジャガイモポテトがいい!!」
「いや、ジャガイモもポテト一緒でしょ?!どんだけポテト食べたいの....」
それにしてもこのユウシャサマって単純よね....
お菓子という誘惑で簡単に惑わすことができるのだから。
それとリアンのユウシャサマに対する扱いもなかなかのものである。
「....あっ!着いたよ、2人とも....!じゃあ.....あとは....
ディエルユウシャサマ、よろしくっ!!」
そうこうしているうちに警察署の前までやってきた。
バーランドはディエルを思いっきり押して先に警官たちに気づかせる。
「おい、そこで何を.....って、お前は脱獄犯のディエル!!逮捕する!!」
「逃げて!!早く!!」
「あ、ああー?!」
どうやら魔術で操られている間は脱獄犯として認識されているらしい。
とりあえずここから急いで魔力の流れを追うことにした。
先にフィレッチェがディエルの魔力を確認し、さらに私が楓の魔力を確認する。
「どうだ、分かったか....?!」
「いや、そんなすぐに分かるはずない。楓とも距離があるし、今はまだ何も.....」
そしてこの間、ディエルとバーランドとリアンはひたすらに逃げ回っていた。
もちろん捕まってしまったら意味がないのである程度戦いながら。
「てやーっ!!」
久しぶりに武闘家らしい姿で戦うリアン。半年程度の鈍りでも
一般の警官たちをなぎ倒すには十分だった。
「とうっ!」
一方バーランドも負けてなどいない。
武器を使わずかつ気絶させせるだけなので激しい乱闘にはならない程度である。
しかし次から次へと増員される警官たちにはさすがに手を焼いていた。
「アハハ、楽しいなこれ!」
そしてなぜかディエルは警官たちに追われることを楽しんでいる。
まあそれはそれでむしろ好都合なんだけどね。
ところが....
「署長、大変です!あと2人....賢者と魔法使いが見当たりません!」
勘のいい警官のひとりが私たちのことに気づく。
っ...!こちらは今無防備だから攻撃されるとまずいのよ....!
さらに....
「アハハハハ......アハ?あれ....なんで俺走り回って.....」
ディエルの魔術もすべて吸収されようとしていた....!
ただ、このタイミングで私は魔力を仕掛けた人物を特定。
ここで私がとっさに選んだ行動は.....
「....!!分かった、アイツよ!!
魔術よ、時を静寂にして!!」
「!!?」
しーーーーーん
私はこの一瞬ですべての魔力を使い時を止めた。
こうすることで吸収魔術を私自身に向けながら
魔力を持つ者以外は動くことができないようになるのである。
しかも魔力は動いているのに時が止まっていることから
吸収魔力を仕掛けた人物と私は....どちらかの魔術を解除するまでお互いに動けない。
これでフィレッチェとみんなは守られるということになる。
「フィアラ....お前......なんて危険なことを....!」
「あれ....そっか、私たちは自身で魔力を感知することができるから動けるけれど、
操られているだけの警官たちは自身に魔力があるわけではないから動くことができない。
そういうことだよ....ね....?」
珍しくすぐに現状を理解するバーランド。
ええ、その通りよ。
「い、今のうちに.....ディエルを連れてカレー屋に帰って.....
私は....どのみち動き出したらきっと魔力を失うはず....
だからあとは....フィレッチェ....あなたに託した....」
...するとそのとき、私の身体は錘が外れたように軽くなり、
この空間でも動けるようになった。
これってもしかして....
「...たぶん向こうが先に吸収魔術を解除したわ。これ以上私とつり合っていても
意味がないと判断したからだと思う。....さあみんな、早く帰るわよ!」
「う、うん了解...っ!」
こうして吸収魔力を仕掛けた人物を特定した私と
一緒に戦ってくれたみんなは時間を止めているうちに帰還。
帰ってから時間を止める魔術を解除すると、案の定記憶を失ってしまい......
「....あら....みんな。そんなに焦ってどうしたの...?さあ、カレー屋の仕事しましょう。」
さっきまでの記憶はほとんどなく、なんでみんなサボっているのかが分からなかった。しかし...
「悪い、楓。また町の外へ出ていってくれるか。」
「ああ、了解。」「じゃあまた一緒に行ってくる!」
この会話のあと楓とバーランドがしばらく外に出かけると、
一瞬で記憶(魔力)が戻ってきたので大きな影響はなくて済んだ。
そしてこのあと先ほど特定した吸収魔力を仕掛けた人物についての情報を共有し、
いよいよ本格的に楓につけられた吸収魔術の解除を目指すことになるのであった.....
続く...
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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