#77 これからの打開策
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#77 これからの打開策
1月1日。
しかし実際には時空が巻き戻された1月1日である。
巻き戻る前の夕方、魔王の弟率いる警官たちに捕まって
絶望状態にさせられる私たち。
すると突然ディエルの放つ眩い光に包まれ
気付くとそこは捕まる日の前夜になっていたのである。
最初は夢だったのではと疑う私たちだったが、
時空が巻き戻ったことに気づいていた校長と福岡先生の証言によって
それは魔術によるものだったことが証明。
本来この時空巻き戻し魔術は魔術を認識している者しか気づかないので、
この2人は同じく魔術を認識していたということであった。
そしてこれから、先に起こるであろう警官たちの襲来に際し
私たちは作戦を練っていくのである....
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昼過ぎ。
まだ警官たちがやってくるまでは時間がある。
とりあえずこれまでの情報整理でまた話を続けていくのであった。
すると最初にバーランドが福岡先生や校長に問う。
「...ねえ、ずっと気になってたんだけど、あの時空巻き戻し魔術ってやっぱり
相当大きなエネルギーが必要なんじゃないの?なんでアイツがいきなり使えたわけ....?」
「ええ。確かに時空巻き戻し魔術は膨大なエネルギーが必要です。
特に時空魔術を経験したフィアラさんなら分かると思いますが
細胞への負荷は相当なものになっているはずです。」
確かに。
時空を止めるにもあれだけの影響が出るのだから時空を巻き戻すとなると相当....
...って、しれっと私が時空魔術を使っていたこともバレてるし。。
「そうであろうな。やはり時空を止める魔術とは違い、対象がこの町全体なのだから....」
するとすかさずフィレッチェが校長の言った言葉に質問を重ねる。
「おい待て。ならば町の外との時空はどうなる。」
「いいところに目をつけるね、君は。
それについてだが、どういうわけか皆同じ時空になっている。
つまり町の外では君たちが捕まった1月1日がなかったことにされているのだ。」
「なかった....ことに....だと?」
まあ....つまり....時空が巻き戻ったのは魔術が使えるこの町の範囲だけだが、
それと同じ時間軸を持つそれ以外の地域では巻き戻ったこと自体
なかったことにされているってこと....?
「まあ人々は魔術を認識しない限りその事実を知ることはできないのだがね。」
すごい....なんだか複雑である。
まるで外の世界の時空が私たちの時空に合わせてくれているよう....
「ふーん。なんかよくわからなかったけど、とりあえずアイツが起きてこないのは
それで力を使い果たしたから、ってことで合ってる?」
いや、よくわかららなかったんかい.....
最初に質問を開始したバーランドはちゃんと理解していなかった.....。
「そ、それはそうと、これからどうやってあの警官たちに対抗するのですか....?」
一方リアンは真面目だ。
迫りくる警官たちへの対抗策を聞いてくる。
「そうでしたね。はい、そのことについてですが.....」
「ああ。だがしかし今考えるべき対抗策はそこではない。」
すると校長の返答に
....?、とリアンの顔が曇る。
「いいですか。魔術を認識しているのは我々だけではありません。
あなた方を襲った警官たちも恐らく魔術を認識しているはずでしょう。
例えそれが操られていたとしても.....」
福岡先生の言葉に面目ない、と落ち込む校長。
そっか、あなた一度魔王の弟に直接操られたんだっけ.....
「.....なるほどなるほど。要は、彼らもあの時間軸を経験しているので
いきなりこの時間でもう一度強行突破しようとする確率は極めて低いわけですね。」
「なんでそんなすぐ理解できるの.....」
すると私ですら思わずそう呟いてしまうほどリアンの理解力はすごかった。
けれどそれはちゃんと話を聞いてたってことじゃない。
話を聞いても理解できない誰かさんとは違って.....。
「むー、、フィアラってば今、私のこと考えてたでしょ.....」
「あら、何のことかしら。」
どうやら顔にかいてあったらしくバーランドが私の顔を下から覗いてくる。
なんとかごまかそうと顔を遠さげようとするが
何度も顔についてきて私を問い詰めるのであった。
「はいはい。お静かに。
そういうわけですので我々が今考えるべきなのはそのあとのこと。
このままではいずれやつらに世界は乗っ取られてしまいますからね。」
「世界が....乗っ取られる....?まさかそれって....世界の危機....ってことですか.....?」
一方リアンは福岡先生の話を真剣に聞いている。
私も聞いていたが同じところでつっかかるのであった。
「世界の危機.....ええ。そうなりますかね。」
いやいやいや、[ええ]、じゃなくて....!!
なんでそんなさらっと言えるの.....?!
だって世界が乗っ取られるってことはつまり....
あの絶望エネルギーによって人類は支配され、奴隷として一生働かされるということよね....?
魔王の弟が動き出すということは思ったより深刻であった。
「ほほう、世界の危機、とな。」
すると今度はフィレッチェが腕を組み、ディエルのほうを指しながら言う。
「我々にはアイツがいるではないか!魔王を討伐し、
我々をこちらの世界へ引き連れた勇者が!!」
「は?何言ってんの?」「きゅ、急にディエルを利用しないでください....」
「何。頭でも打った?」
ディエルの話題に変えた途端咎められるフィレッチェ。
だってアイツが世界を救うなんて....あり得ないじゃん!!
しかし....
「まあ待て待て。」
そう言って福岡先生と校長に合図するフィレッチェ。
すると福岡先生が私たちに薄い石板のようなものを差し出すのであった。
「実は魔術書にこんなものが混ざっておりまして....」
薄い石板を受け取り、そこに書かれた文章を読む。
[世界に魔の手が迫るとき、異国の地より伝説の勇者一行現る。
ただし勇者、直ぐに真の姿覚醒せず。
勇者を覚醒するには奇跡の雫必要なり。
勇者が魔を滅ぼしとき、世界に安穏の時代幕開けらん....]
「これは....」
私はもう一度この石板を確認する。すると....
「ねえ、やっぱり。これ、ホープヒルズに伝わる勇者伝説の石板よ。どうしてここに...」
「...なるほど。どこかで見たことがあると思ったら....」
リアンと私はこの石板の伝承を読んだことがあった。
ディエルと出会う前国王に渡されたものと全く同じ作りなのである。
「えーっ?!ってことはゲートが開いたあとに誰かがこの石板を置いていった
ってことだよね!ならばこの世界に魔の手が来ることが分かっていたということ?!」
珍しくバーランドの勘が働く。
たぶんそういうことだと思うわ。
「この石板が正しければあなた方は異国の地より現れし伝説の勇者一行。
だから彼の言うように勇者を覚醒させれば魔の手から世界を救うことができるのです。」
うむうむ、と頷く校長。
どうやら福岡先生はこの石板のこと知ってて言わなかったみたい。
「あの、すみません....水を差すようで申し訳ないんですが、もうすぐ夕方ですね....」
するとここでリアンが時計を見ながら言う。
そっか、そろそろ警官たちが襲ってくる時間.....かもしれない。
「おっと。もうそんな時間か。
今日は突然押しかけてすまなかったな。」
「勇者を覚醒する奇跡の雫についての情報はこちらでもまた集めておきますね。
何か分かったらフィアラさんに連絡します。」
こうして校長と福岡先生は帰っていった。
その後結局、福岡先生やリアンの言っていた通り夕方になっても警官たちは
やってこないのであった.....
続く....
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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