#68 お帰り、楓!
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#68 お帰り、楓!
11月初旬。
楓や優衣奈たちは修学旅行に行っている時期。
私はそれに参加せず、カレー屋でディエルたちとの日々を過ごす。
そして3泊4日の日程で行われた修学旅行も今日が最終日。
夕方にはここに帰ってくるそうで、私は密かに楓と再会できることを楽しみにしていた....。
...夕方。
いつものように仕事が終わり、しばらくの休憩に入る。すると....
「...あ!!みんな見て!!楓だよ、楓!!」
一番最初に気づいたのはテーブルの片付けをしていたバーランド。
嬉しそうに楓に手を振る。
「ただいま、みんなー.......」
ばたっ...!
旅から帰ってきた安心感とその疲れで
入り口のソファーに倒れ込む楓。
それと同時に厨房のほうにいた店長やリアンたちも急いで駆けつけた。
「おお、お帰り、楓...!!どうだ、北海道は楽しかったか?!」
「んもぅ......少し...寝かせて.....zzz」
相当疲れていたのか、着替えもせずそのまま眠ってしまう楓。
やれやれ...営業時間じゃなくてほんとよかったわ....。
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しばらくして。
楓は慌てて身体を起こした。
「はっ...!ごめん、みんな....!私ったらこんなところで寝ちゃって....」
私は久しぶりに楓に会えた嬉しさを隠すためちょっとからかってみる。
「寝顔、可愛かった....」
すると楓は恥ずかしそうにして、
「んもう、フィアラってばー!」
私の肩を叩く。
そしてそれを店長やリアン、バーランドたちに見られてしまい
とても恥ずかしかった。。。
「そ、それはそうと、あの...北海道旅行は楽しかったですか...?
私、楓からのお土産話聞きたいです....!」
私と違って旅が大好きなリアンは楓に北海道の話を催促する。
「それもそうだな。父さんもお土産話聞きたいぞ。」
「ええーっ、しょ、しょうがないなあ...!」
そこからしばらく楓による旅の話を聞いていた。
シンカンセンという乗り物に乗ったり、北海道のラーメンを食べたり。
大きなドームを見て周っていたり、ジンギスカンとかいうものを食べていたり。
話の中で見せてもらった写真の中には、楽しそうに笑う楓の姿もあった。
「楽しかったよ...!今度はいつか、フィアラたちも一緒に行こうね...!」
その言葉に複雑な気持ちになる私。
ただ、写真を見ていると面白そうだなと感じるのは確かであった。
「それでね、それで...!これがお土産.....ってあれ?」
楓は荷物の周りを探す。
「ありゃりゃ、そうだった......
ごめん、優衣奈に預けたまま受け取るの忘れたみたい.....」
ええーっ、と悲しむ一同。
まあお楽しみはまた週明けということで....仕方ないわよね。
...と、楓の話が終わると2階からディエルとフィレッチェがやってくる。
「んー!腹減った腹減った!今日のカレーはまだか!?」
「やれやれ。夜は誰と交代.......おや?みんな集まってどうしたというのだい?」
この2人には、楓が帰ってきたことなどどうでもいいことなのであった...。
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週明け。月曜日。
楓が帰ってきたということは他のみんなも帰ってきたということ。
つまり私も今日から学校へ行く日常が戻ってくるのである。
久しぶりに楓と一緒に学校へ登校。
歩きながら楓が話しかけてくる。
「いやー、今日からまた学校かー。
....そういえばフィアラはこの1週間、何して過ごしてた?」
「え...?ま、まあ...その....」
すると楓は思い出したように笑いながら言う。
「まあ何してるも何も、カレー屋の仕事に駆り出されて忙しかったんじゃない?」
おおよそ当たり。
だけどどちらかというと......
人数減少によってディエルの世話係にされるのが大変だった。
すると....
「あ、おはようございます、楓ちゃん!」「おはよーっす。」
藍と.....もう一人の友達がやってきた。
それから....
「あーっ!!フィアラじゃん!!なんでよ!!てっきり一緒に行くのかと....!」
私に気づいた優衣奈がいきなり私の肩を揺らしてくる。
「ご、ごめんってば....」
私は思わずそう呟く。
...いや、待って。これ、謝る必要あった...?
すると....
「ちょっとちょっと。フィアラをいじめないの。
自分が一緒に行きたかったからって、行かなかったことを責めるのはやめてあげて。」
楓が助けようとしてくれる。
なるほど...楓も少しずつ成長しているのかしらね....
「いや、私そんなつもりで言ったんじゃないんですけどーー?!!」
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放課後。
今日から楓も優衣奈もカレー屋の仕事である。
私とその2人を含めた3人は、みんなでカレー屋に向かって歩いていた。
....あっ、そういえば.....
「ねえ楓?優衣奈からお土産....」
「ああーっ!!お土産!!」
すると楓より先に優衣奈が叫ぶ。
「そうよ、楓!!あんたお土産持たせといて忘れて帰ったでしょ!!」
そうして優衣奈はカバンからお土産を取り出そうとする。ただ....
「あ、あとでいいよ優衣奈....ほら、もうすぐカレー屋着くから....」
道端だったので受け取るのを拒む楓。
それを聞いて優衣奈はお土産を取り出すのをやめた。
ごめん、ちょっと急かしすぎたみたい....。
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「お帰りー2人と.......あっ!!優衣奈じゃん!久しぶり!」
今日もバーランドが最初に見つけてくれた。
「皆さんお久しぶりです...!」
そして真乃はちょうど仕事が終わって帰ろうとするところ。
「ちょうど休憩中だよ!...って、いつも大体この時間はそうか....!」
ちょうどそのとき。
ディエルとフィレッチェが2階から、店長やリアンは厨房からやってきて
久しぶりに全員が揃うのであった。
「みんな!ただいま!........あっ!!」
優衣奈は嬉しそうに言う。そして....
「ねえ!今ならちょうどいいんじゃない?!みんなにお土産見せてあげようよ!」
そう言って再びカバンからお土産を取り出す。
その様子に楓は少し恥ずかしそうに笑顔を見せていた。
そして....
「あ...そうそう、これ.....!この間言ってたみんなへのお土産ね....!」
袋から出てきたのはラングドシャやチョコレート、キャラメルバターなどのお菓子に加え、
羊のストラップや立体カード、石鹼といった雑貨もある。
「みんなにはそのお菓子1個ずつあげる。
その立体カードはあとで組み立てて飾って、それから....」
みんなお土産に夢中になっている間、楓は羊のストラップを私と優衣奈に渡す。
「はい、これは2人の分。ほんとは全員分欲しかったけど、流石に値段が値段で....」
「ありがとう....!大事にするわ...!」「ええ、ほんと?!....まったく、楓ってば...!」
やっぱり楓は仲間想いね...
そうしてみんなで北海道のお土産を心ゆくまで堪能する私たちなのであった....。
続く...
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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