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第三十章 観測者の共鳴
玉座の間で、オリジナル太一は静かに見守っていた。
リーネの過去。暴走と追放。
それは、太一自身の過去とも重なっていた。
彼もまた、社会からドロップアウトし、
孤独に陥った一人だった。
(俺たちは似ている)
彼は思った。
制御不能な力と、傷ついた心。
だが、
二人が出会い、互いにブレーキとなった時、
彼らは最強のパーティになった。
玉座の太一は自問する。
城壁と同化した彼には、もう誰かの前に立つことはできない。
だが、分身の太一を通じて、彼もまた誰かのブレーキになっている。
(お前が見つけた答えが、俺の未来だ)
太一は微かに震えた。
それは恐怖ではなく、希望の震えだった。
彼自身の物語も、まだ終わっていない。
分身の旅が続く限り、彼の心の旅も続くのだ。




