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第二十八章 王都への道、新たな影
山道を抜けると、視界が開けた。
遠くに巨大な城壁と尖塔が見える。王都『ネルフゥス』だ。
「着いたな。あそこなら何か分かるかも知れないぞ、もしかするとお前の過去も……」
太一も頷いた。
王都には力がある。そして情報がある。
自分が誰なのか、なぜこんな力を持っているのか。
その答えがあるかもしれない。
だが、太一の胸には不安もあった。
もし自分の正体が「とんでもないもの」だったら?
もしリーネに嫌われるような存在だったら?
(それでも…知らなきゃいけない)
彼は決意を固めた。
二人は王都への道を歩き出した。
その背後には、黒い影がまとわりついていた。
赤牙の残党か? それとも別の勢力か?
旅にはまだ多くの試練が待ち受けている。
だが二人はもう一人ではない。
背中を預けられる相手がいる。
それが何よりの武器だ。




