表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/57

第5話  その6 「夢だメェェ」

 明日の最終日も少しだけ希望を持って望めそうなので、すでにお嬢さまはベッドでグーです。


 わたしも自室に戻り、明日に向けてベッドでスヤスヤ夢の中です。


 それは、夢の中――

 

 世界を記録する虚無の(アカシック・レーコード)


その湖面に、二頭身ネコ耳ルナリアと1匹の小さな褐色の山羊がいた。


 湖面の上を、まるで氷上にいるかのように1人と1匹は楽しげに滑り踊ってる。そばに佇むプラムロボからは静かな夜想曲(ノクターン)が聞こえている。


 ウサ耳体操服の二頭身ルナリアことわたしもプラムのそばで湖面に立ち、踊る姿と音楽に耳を傾けています。


「はじめまして、虚無の泉の管理者さん。メェー」

 褐色の小さな山羊がこちらにきてペコリとごあいさつ


「はじめまして、ハクタクくん。この間は変態ユニコーンから助けてもらってありがとね」

 わたしもペコリとごあいさつ。ネコ耳ルナリアが滑るようにわたしの横に来た。

 

「ハクタクくんは今日はお願いがあって来たんだって」

 ハクタクくんがもう一度ペコリと頭を下げる


「お願いは僕のご主人さまのことなんですメェー」

「ご主人て今わたし達が鬼ごっこしてる白択の中身の人だよね」

 

「どんなお願いなのかな」

「ご主人さまは今とってもヨワヨワなんです。いえ戦いとかはツヨツヨだけど、心がヨワヨワなんだメェー」

 

 語尾に「メェー」をつけてアイデンティティーを主張するタイプなのね。それいるのってツッコミたいなー

 

「ご主人さまは、いまとある事情で、心がどちらにも決められない板挟みの、非常に厄介な状況に追い込まれてるメェー」

「優しすぎてメンタルがヨワヨワのヘタレご主人さまは、どちらを選んでもどちらかを傷をつけちゃうそんな重みに負けて自分で選ぶのをやめちゃってるんだメェー」


 なんかメェメェ可愛くデスられてますよ、ハクタクくんのご主人さま。


「ヘタレ優柔不断ダメ男?」

 うちのネコ耳ルナリアちゃんも容赦なくデスるし

 

「それでお願いというのは、ぜひ今回の鬼ごっこでご主人さまをドカンと倒してもらいたいのメェー。自分で決めないで人まかせが酷い結果になるんだぞってギャフンと言わせてほしいんだ。メェー」

 

 なるほどね。今回、白択が鬼ごっこなんてまどろっこしいやり方をしてきたのは、態度を保留して他者に結論を丸投げにしてるのね。

 

「うーん、要するにハクタクくんのどっち付かずのメンタルヨワヨワでヘタレのダメダメなガキンチョご主人さまに、人生の厳しさを教えてあげてほしいとルナルナ」

こちらも語尾に特徴つけて可愛らしさアピールしてみる

 

「その語尾いるのメェー?」


 棚の上からツッコミ入れてきやがりましたよ。おまいうです。


 優柔不断のご主人さまか……即断即決のお嬢さまとは正反対だね。


「ハクタクくん、はなから負けるつもりは無いんだけどね。でもね、自分で決めることの大切さを、ハクタクくんのご主人さまに、気づかせてあげられるのはわたしには無理かな」


 ハクタクくんがしょんぼりとこちらを見上げる。わたしはハクタクくんの首に手を回してキュッと抱きしめてあげる。


「安心して、ハクタクくん。お嬢さまなら、きっとその答えをくれるはず。怖くても前に出ることを躊躇わないそんな子だから」

「メェェェー」

「いいご返事ね」


 ああ、でもうちのお嬢さまだと別のトラウマ植え付けちゃうかもだけどね……

 

 再びプラムから夜想曲(ノクターン)が優しく奏でられ、私たちは再び、水面を滑るように踊りだす。


虚無の泉の水面(みなも)に優しい時が流れる……



 ……目が覚めました。


 ハクタクくんもご主人さまには苦労してるのね……


 朝の光で、夢の余韻も覚めてきました。

 

 よし、泣いても笑っても最終日です。頑張っていきますよー!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ