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ロヴァノリヤ禽獣旅紀  作者: 南部 八十一朗
序章 ミュハーンと言ふ狼の旅
4/12

寒地の禽獣 Ⅳ

静かな道、ただ一人の静寂道が広がっている。

街の声は黙々で寒風がピューピューよ唸りを上げている。


「今日は風が寒いな...」


季節は冬、今日はまだ雪は降ってないが、風は寒い。定位置がずれたウシャンカ(ロシヤ帽)を少しずらして、元に戻し、前に進む。帝都近郊の都市とは思えない静かさに薄い人の気配。


そうして私は、ヤレンスクの駅に着いた。駅の中も同様に、人の気配が少なく、だが、数人の者を見ることは出来た。私は、列車の乗車券を買わなくてはならぬ、購入所はこの先の窓口に在るだろう。

静々とした、ホームを渡り、購入所に向かう。幾ら掛かるのか...前よりも高くなっているだろうな...

そんな思いの中、購入所に着く。購入は人が担当する。だが、切符は機械が作る。

購入所のカウンター、シャッターが殆ど閉まっており、蕭々なシャッター塗れの市場を彷彿とさせる。だが、


「切符の..購入かい?」


駅員は老いた男性で、顔の皺も深く濃く、立派な髭。綺麗な笑みを浮かべている。まるで、この(仕事)に生きがいを凄く感じているのだろうか...


「はい、ドン(ドン・コサック)線のロスヴォフヴルク駅までの切符を買いに来た」

「ロスヴォフヴルク駅までの切符ねぇ...ちょっと待ってねぇ...」


そう言うと老人駅員は奥の方に行ってしまった。...あの老人、多分、亜人だ。ドワーフか、何かだ。

かなりの年長者(高齢者)に見えるが、幾つだろう?ドワーフは基本的に100~200以上増しては500も生きる、人間よりも遥かに長寿で、100歳でも若々しく見える。老けていると言う事は、かなり年上なのは確か、300か400歳だろうか、我々からでも大先輩だ。老人だと失礼だ、敬わないとね。さすがに無礼者過ぎる。


いつか私も100歳を超え、200歳を渡り、300歳へ行くのかな、亜人に平均寿命の資料は無いから、何歳で(くたば)るのか、知らない。私は、煙草に酒に浸っているから、そんな長生きでき無いかな...まぁ...そんな長生きしても、残るのは、孤独だけだからな。


奥の方から機械特有の金属音が聞こえる。その数分後、駅員が出てくる。


「はい、切符。乗場は、4番入口で此処から、真っ直ぐ行ったら、案内板があるから、それ見たらいけるよ、時間とかは切符本体に書かれてるから、確認してねぇ、で、金は計で...」


支払い終え、駅のホーム、其処に、佇むベンチに座り、煙草を吸う。

後、外の方から、薄く大衆の叫びが聞こえる。


「はぁ~」


日も上がり、駅内も明るくなっているが、人影は見当たらない。いや、気配はする、見えないだけだ。

活気が無かったら、こんなにも、寒く感じるのか。十分な気温の筈なのに、やけに寒い。

口から吐く白煙も何時もより多く、(能力)も強くなっている。


「何か不思議な事でも起きるのかな...そんなこと無いか...」


駅に人がいないのは、どうせ、亦、デモとかで使わないだけで、駅員も参加してるのかも、さっきから、外の方から、喧噪な大衆の声が薄く聞こえる、今日もか。列車も遅延して、予定より遅れるだろう、暇だ。こういう時は...煙遊びだ。


口から煙を出し、手でパンを作るかのように捏ねる、伸ばし、捻り、粘土の様に造形する。

煙をあやとりの様に引っ張って形を作る。

正直、其処まで面白くないし、其の場凌ぎに過ぎない。


「はぁ~」


また口から冷たく、多量の白吐息を出す。

つまらない。


「誰か、話し相手でも居ないかな...」


シーンとした静寂が返事をする。煙草も紫煙の排出も弱くなって来た、2本目に突入と言う処で、遠くから、蒸気特有の白煙の匂いに機械音、列車は来たのだ。


「やっとだ、もう眠くなってきたし、寝よう」


列車は、俗に言う寝台列車。乗客は部屋が設けられ、其処で過ごす。だが、食堂車も無いから、停車駅に在る売店等で飯を買う等して、過ごす。


そうこうしている間に、ホームに列車が止まる。


ホームには、私以外の者が居た。たったの一人、見た感じ、ロヴァノ人では無いな。茶髪よりの黒髪で緋色の瞳、小麦寄りの金髪に青い瞳のロヴァノ人とは違う見た目、人間に見える。まぁ、私も獣の耳も尾も帽子と外套(コート)で見えないし、なんなら、私も銀髪に黒い瞳で、ロヴァノ人の見た目じゃない。ロヴァノの亜人は、基本的に、言語ぐらいで見た目では判断できないし、あくまで、彼女が亜人だとしても、何ら問題もない。


「まぁ、後から話しかければいいか...」


そして、3両目から入る。


車内は誰もいない。適当に席に座り、車窓から見ゆる駅内の景色を眺める。

退屈だ。何も考えず、石造の如く、固まる。口から白煙を吹き出しながら。

その時、列車は進み始める。車窓の奥から、薄く蒸気の煙が見える。


程無くして、ヤレンスクから抜け、広大なロヴァノリヤの平野が映る。

次の停車駅は、ヴォロジ=ネジ、広大な平原に佇む、要塞跡の在る町、此処で飯でも食べようかな。


.........

主人公解説

ミュハーン


本名 ミュハーン・イリノヴィチ=ノルド・ゼムリャツキ

種族 獣半人 (獣人と人間の混血)

能力 煙を操る事


聖歴1595年生まれ、25歳。狼獣人と人間の血を継ぐ、狼獣半人(ウルヴチェラ)。好物は、煙草(白煙の排出が多い物が好き)と酒(ウォッカ系統)また、肉料理系。身長は189以上(成長中)の巨体で、体重は82㎏。得意な事は、物を壊す事。苦手な事は工作(図工的な事)と料理。好きな事は、寝る事。一応、人型から狼に成れる。狼時もかなりの巨体。(自由自在なので、満月の時とか関係ない)


外観は、銀髪のセミロングで、黒い瞳。(正確には黒と茶色)服装は、アルスターコートの上に、毛皮の羽織みたいなのを着て、ウシャンカ(ロシヤ帽)を被り、大きい革長靴を履いて、長ズボンを履いている。(裾は革長靴の中に入れている)


シャベリン(極東の極寒地)の入り口、ウラテリンブルク出身。幼い頃から、貧しい生活を送っており、人間による、強制労働をされていた。17の時、親の死を境に、故郷を去る。隣町のペラルへ逃亡。彷徨っていた所を、一人の官憲(ポリツィア)に見つかり、捕まってしまう。しかし、彼は、ミュハーンを虐げる処か、逆に優しく接し、それどころか文字を教えたのだ。ミュハーンは覚えるのは、早く。物の数日で文字を覚え、料理を教えた。その後、ミュハーンは、恩師の官憲(ポリツィア)と別れ、旅に出る。8年後の現在、未だ旅をしている。目的地は無い、果てない旅を送っている。8年の間、ミュハーンは、大衆文化に慣れ、近代的な此の時代に適応する期間であり、周辺都市を転々とする旅をしていた。そして、今、騎兵民族(コサック)国家へ参ろうとしている。


精神・・・バフ、スキルの様な物。


(ウルヴ)の勘・・・気配察知可、嗅覚・聴覚等が良い。

ノルドの血・・・ノルド人は他民族より、力に優れ、その血を汲むミュハーンは怪力の持ち主。例を挙げると、数百キロの大木を軽々と持ち上げるぐらい。


能力 煙を操る事


名の通り、煙を操る。使い方は、体を煙と同化して、消えたり、体は保った状態だが、弾丸や剣の攻撃が効かなかったりする事が可能、又、触ったものを煙にして、煙から復元する事や生命体を煙にして、消す(殺す)事が出来、また、出す煙によっては、第三者に一酸化炭素中毒等を引き起こす。

{ミュハーンは一酸化炭素等、成分が異なる煙だろうが、扱う(適応)している為、無害である}

煙は無から産まれている訳では無く、供給源が存在する。主に、煙草・蒸気以外にも、霧や白い吐息(冬季限定)等も煙に換える。煙と言っても、成分は使用する際に異なり、危険物質を含む物や逆に比較的安全な物も有るが、普通に害は在る。特殊な使用方法だが、銃の発射機構に煙を充満させ、発射時に出る煙の排出量を増やし、簡易的な供給源を作ったり、発射された弾丸の軌道上から煙を巻く事が出来る。原理として、弾丸の装填時、弾を触る為、煙と同等の物と成り、発射した時、弾丸を煙に換え、数m先から敵に煙の攻撃(中毒等の身体的な攻撃や視界不良等)ができる。


もし、仮に煙の供給が止まり、能力が使えなくなると、どうなるかというと、前述した物、全て使用不可となり、喫煙やらしないと解消しない。しかし、いつ煙の使用が途絶えるのかは、供給量で決まり、いつ使用不可に陥るか不明なので、勘任せである。使用不可になると、銃撃や物理な攻撃等に成る。環境によっては、その環境を活かした戦術・戦闘を行う。(例 森や林などだと、樹を引き抜いて投げたりする)

また、ミュハーンは人間の知恵・思想と獣人の野生的思考・特徴を持つし、怪力で、強靭なので、其処らの者では太刀打ちできないし、狼時は、人を丸呑みする事も出来るが、そんな事するのは、稀である。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


執筆者の八十一です。次回で序章が終わる予定です。次回から、追加キャラ出します。

今後とも宜しくお願い致します。d(^Д^)

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