表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/30

禽に狼に馬の旅 Ⅲ

評価please...

朝、其れは何とも楽しい時なのだろうか。

「ふぅあ~、朝かぁ...」


私、ユジノーの朝は早い。いつも、何時ぐらいに起きるだろうか、5時?4時?ぐらいだろうか。

早朝からやる事は一つ、この豊かで広大な原野に向かって、走る事!!走る事は、私にとって掛け替えのない事だ。この広い原野、走り回ってみたいではないか、絶対、楽しいではないか。私達、馬人(ドラフチェラ)にとって、走る事は誇りであり、快足と俊敏は、更なる誇り。


遅ければ、馬人(ドラフチェラ)としての地位が崩れてしまうからね。私は自分が言うのも難だがかなりの足の速さの持ち主だ。...自称ぐらい別に良いだろうしねぇ...


平野を駆ける。心地よい風が私をなぞり、地を踏み、硬い土を僅かに掘り起こす程の脚の動き、凄まじい脚の筋力、私の大きな取り柄。昔、50mを測定時、早すぎて計測者が反応出来なくて、何十回も走らされて、唯一測れた記録は、1.4秒。ただ、この時は前述した何十回も測られた影響で怠くなって、意図して遅くした結果なんだよね。だからね、本来はもっと速い。後、こんな速さで跳ぶと、凄く高く飛べるから、天馬(ペガスス)なんて言われてたなぁ、懐かしいなぁ...


あの頃は、何もかも多彩で鮮やかで楽しい日常生活だったなぁ...毎日、友達と遊んでは飯を食べ、スクスクと寝る日々、でも齢が上がる度、楽しいより現実と言う暗雲が身も心を埋めて来るんだよね。昔の様に子供も大人も陽気に話す、あの日々は何処に行ったんだろうか。早く楽にならない(暗黒で悲惨な今世から)かなぁ...


デモにストライキ、何なら新聞に載らないが、片田舎の農村では餓死する者も居るし、騎国(コサック達の)議会(国家議会)宗主国(ロヴァノリヤ)国民議会(ドゥーマ)も腐ってるし、情けない金の駄才者(貴族に上級国民)、無産者にして災い、国王(ツァーリ)。皆、そう蔑む...いや称えるの間違いか、そんな感じで日々、此の国では、荒れが増してる。叛乱にデモにストライキに馬賊(馬人の匪賊)の増加、終わってる色々と。之が現実、慾と金が支配して、挙句の果てには物資巡って殺し合い、もう皆可笑しくなってる。


そう思うと私は凄いと思う。今日まで餓死も自決もせず、懸命に生きてる。其れだけでこの平野の様に広大な価値があるんじゃないか。まだ、その価値は増える、明日、明後日、来週、来月、来年。まだまだ、この価値を増幅させる収入源はあるじゃないか、だから、これからも頑張って行こう。そんな事は当たり前だけどねぇ...


原野を駆けた私は、あの場所に戻る、今の私には仲間が要るんだ。

ミュハさんにイデナさん、あの人達は優しくて面白くて愉しい、ずっと旅したい...

流石に、人生の伴侶は...ちょっと...かな...?


「おっ、ユジノー、おはよう」

「あっ、ミュハさん、おはようございます!!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


あぁぁ、腹が何か変な感覚だよ。昨日の夜は、ユジノーに腹枕されたからかな...

「あの、昨日は...枕になってもらって...良かったです..」

「ぉぉおお...そ、そうかい...」

「柔らかったし、包容力がありましたし、何というかタプタプしてました!!」

「言わんではいいわ!!..(ちょっと気にしてるんだよぉ...)」


あぁ...此奴も...って危ない、また、手に掛ける所だった。流石に、未だに平期なんだ。乱暴で残虐な事をしたら、亦、乱期が舞い降りてしまうじゃないか、此処は抑えて耐えよう。ふぅ...

これ以上の殺人はこいつ等にも迷惑掛けるし、何なら、隠蔽で燻り殺すかもしれないしな、感情抑えて抑えて...心で殺意を抑えるんだ。


いや、待てよ...馬の血...美味そうじゃないか、馬肉抉り貪るのも、良きかな...

落ち着け私。焦るな、殺意は消す。幸い裏方の攻撃も無い、穏便に済ませれる...

(ふぅぅ.....)

「許してくださいよぉ...」

「はいはい、次言ったら、其の尻尾引き千切って、毛皮商に売るよ~」

「ひぃ~!!其れだけは勘弁して下さい!!」

「しないよ」


本当にしようかな?いや、肉体じゃないと美味しくないからな...

まぁ、そんな事は無いけど...


う~ん、今日もこの馬車兼拷問走行させられるのか...早いのは物事を早期に終わらせれるけど、

その分の犠牲が酷過ぎる。なぜ、移動で身体を傷つかないといけないのか、意味が分からない。


そして、旅は再開する。馬車の座席に私とイデナは座り、ユジノーが馬車を牽こうと馬車から出るハンドルを持つ。

「ちゃんと速度調整してくれ...」

「私が気絶したら、お前を殺す」

「許して...ちゃんと速度落としますからぁ!!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ