表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剛腕JK  作者: ロキ
87/92

山ガール


「修行するとなったら、ここにいても何も出来ん。

沙有珠さうすよ、山小屋へ移動しよう。

準備を手伝ってやれ。夜夢やむもな」


「「はい!」」


あたし達は、棚から山歩き用の服を取り出して、着替える事にした。

滝修行があったりしたから、予備の服を増やしたのだろう、

トレノちゃん、レビンちゃんの服を取り出しても、服はまだ沢山あった。


あたし達が着替えの準備をしていると、トレノちゃんが質問があるみたいで

話しかけてきた。


「さうすちゃん、聞きたい事があるんだけど、いいかな?」

「うん、いいよ。なに?」


「えっと、ここはどこなの?」


あーそっか、トレノちゃん達にしてみたら、まだ下校の途中だったんだ。

いきなり、雷様かみなりさまを紹介したから、ここがどこか? 

まだ教えてなかった。


「そうだった、まだ言ってなかったね。ここは、雷山かみなりやまっていう

所だよ」


雷山かみなりやま?」

「あたしもよくわかんないけど、あっちの時間で、かみなりに打たれると

ここに来るんだよ」


かみなりに? 打たれる?」

「うん、今、下校の途中なんだけどさ、真っ白になったの覚えてない?」

「そういえば、辺り一面が真っ白になった気がしたけど……」

「音は聞こえませんでしたね」


「うん、音が鳴るより速く、ここに来ちゃったんだと思う」

「ふーん……そうなんだ」

「それでね、ここに来たら、あっちの時間に帰るのは、7日後なんだ」

「7日!? お母さんに怒られちゃうかも……」

「うちも、捜索依頼とか警察に届けてしまうかもしれません」

「うん、それなら大丈夫だよ。あっちの時間では、1秒もたってないから」

「え? どういう事ですか?」


「ここで、7日たってても、あっちでは、1秒もたってないんだよ」

ヤムちゃんがドヤ顔で、そんな事を言った。


「うらしま太郎……いや、その逆……

竜宮城に数日しかいなかったのに、戻ったら、何百年もたってて……」


「そうそう、そういう感じで、時間の流れが違うんだって」

「ふーん、そうなんですか……」

「凄いですね。そんなのが体験出来るとか……」


「あーでも、あっちの時間に戻ったら、ここでの事は全部忘れちゃうから」

「「え!? そうなんですか?」」


「そうなんだよ、全部忘れちゃうからさー、困るんだよ。

わたしは、さうすちゃんのそばにいないとダメなのに、一人で帰ろうとしたりさー

病院に行ったりして、また、むしにやられちゃったんだよ」


「え? 虫にやられた?」


「あー、その話しは、歩きながら話すよ。長くなるから」

「はい、お願いします」


そんな話しをしていたら、雷様かみなりさまが、話しに入ってきた。


「そうじゃな、翔玲乃とれのと、雷凌れびん、に付いている印を、

むしが見せているとしたら、沙有珠さうすのそばにいた方が

いいかもしれんの」


「ですよね! ここに来たから思い出したけど、わたし、まゆしーに

守ってもらってるんだ!」


「「まゆしー?」」


2人はオウム返しで、ハモった。

着替えからどんどん脱線してるけど、雷様かみなりさまが参戦してきたんだから

いいよね。


あたしは、腕をクロスさせながら叫んだ。


「お願い、まゆしー! 出てきて」



そう言ったとたん、両腕に巻いてある包帯がほどける様に、ばららっと

何かがほどけ、2本のまゆしーが空中に浮かんでいた。


「なにこれ!?」

「なんですか、これは?」


「うん? これは、まゆしーっていうんだよ。

あたしとヤムちゃんを守ってくれてるんだ」


まゆしーは、あたしの両肩あたりから出ていて、びよんびよんと、跳ねる様な

動作をしている。


「そ、そうなんだ……」

「ヤムちゃんを守ってる……」


トレノちゃんとレビンちゃんは、あたしとまゆしーを交互に見ながら、

びっくりした顔をしていた。

この辺はヤムちゃんの時と同じ反応するね。


「これからは、トレノちゃんと、レビンちゃんも守ってもらう様に

お願いするからね」


そういうと、トレノちゃんとレビンちゃんは、ほほを赤く染めて

お礼を言った。


「ありがとうございます。よろしくお願いします」

「ありがとうございます。末永くお願いします」


末永く? レビンちゃんはたまに変な事をいう。


「あたし達は、ここでの事、全部忘れちゃうんだけど、まゆしーは覚えててね

むしがそばにいたら、むしだけやっつけてくれるんだよ。

範囲は狭いけどね」


「範囲? それってどれくらいなの?」

「今は、まだ30メートルくらい」

「30メートルですか……」

「じゃ、いつも30メートル以内にいればいいんですよね?」

「まぁ、そうだけど、なかなか出来ないよね」


「そうですか?」

「帰ったら忘れちゃってるから、どうしようもないんだよね。」

「そっか……」

「ここに来たら、あっちの時間の事も、ここでの事も両方思い出せるんだけどね」


「そうなんですね……」


トレノちゃんも、レビンちゃんも、どうしたらいいのか考えてるみたいだ。



2人が考え込み出したので、あたしは、着替えをする事にした。


2人に着替えを渡して、全部着替える様に言った。


「え? パンツも替えるんですか?」

「うん、全部替えないと、山に入れないんだよ」


この辺のやり取りは、3回目だ。

自分の時と、ヤムちゃんの時。

みんな同じ様に思うんだね。


さすが雷様かみなりさま、色違いの着替えを用意してくれてた。

サイズもみんな同じ様な体格だったから、みんなぴったりジャストサイズだった。


山ガールが4人、そこにいた。


真名まなのやり取りをして、2人に真名まなをつけると

あたし達は、山小屋に向けて出発した。



「山小屋までは、迂回うかいルートを使う。」

「「「「はい!」」」」


「では、行くとしよう。」

あたし達は、雷様かみなりさまの後をついて歩いた。


お読み頂き有難うございます!

よろしければ、ブックマークと評価の方も宜しくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ