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剛腕JK  作者: ロキ
74/92

激突! 魔猪(まちょ)

今日は2話投稿です

12時

18時

に予約入れてます


 そういえば、火傷やけどしてないな。

炎の中を歩いたのに。

まぁ、歩ききったら元通りになるって、雷様かみなりさまが言ってたっけ。

特に痛い所もないし、いいか……


 朝ご飯のあと、今日もすぐに出かけなかった。

話し合いをするみたいだ。


「さて、紋様パターンを歩いて、回路を刻み、電磁石を作る準備は整った。」


あたしは、こくりと頷いた。


「じゃが、スイッチを入れられなければ、使う事が出来ん。

どうじゃ、スイッチを入れられそうかの?」


あたしは首をふった。


『どうやったら、入るのか? 全然わからないよ。』


「そうか……

いいところまで来ておると思うのじゃがな。」


「え? そう?」

あたしにはまるでわからない。


「鬼の気配は分かる様になったんじゃろ?」


「はい。それは、なんとなく分かるようになりました。

ここがぴきーんって光るんだよね。」


眉間を指さしながら、そんな事を言うと、雷様かみなりさまは、

にこにこ笑いながら、相槌あいずちをうってくれた。


「ふむ。誘導起電力が発生しておるか……

なるほどのぉ」


「ゆうどうきでんりょく?」

雷様かみなりさまが知らない言葉を言ったので、ついオウム返ししてしまった。


「コイルに磁石を近づけたり遠ざけたりすると、電気が流れるんじゃよ」


「はぁ?」

それがなんなのだろうって思っちゃった。

そんな顔をしてたら、更に説明してくれた。


沙有珠さうすのまわりには目に見えないコイルがあってな、そこに

魔物が出たり入ったりすると、磁場が乱されて、電気が流れるんじゃ」


「それじゃ、ここがぴきーんってなるのは……」


あたしが眉間を指さしながら言うと、続きを雷様かみなりさまが言ってくれた。


「電気が流れて、魔物の接近を知らせておるのじゃな」


「そうなんだ!」

よくわかんないけど、鬼? 魔物? が近くにいると光るってのは、

そういうしくみがあるって事か。

なんて、考えていたけど、雷様かみなりさまは、先に進んでいた。



「ふむふむ。

電磁石を踏まえて、鉄の鬼と戦うか、突っ込んでくる車を想定して

イノシシと戦うか。

どっちがいいかの?」


「え? 戦うの?」


「うむ。電磁石で引き寄せる訓練をしとかんとのぉ、実戦で使えんじゃろ?」


「でも……」

『鉄の鬼とか、めっちゃ怖そう……』

「電磁石が出来ないうちに戦っても、意味がないというか……」


「ふむ。

そう言われるとそうじゃの。

やはり、イノシシか。」


そういえば、この山はイノシシが出るって言ってたっけ。

鉄の鬼よりはいいか……

というか、鬼はイヤ。怖いし。




 いつもの様に、いちほこらへ行き、掃除をしてお祈りをした。

今日は、あたしのおへそをお供えした。

また、お供えされちゃったよ。



今日は別の所に行くからと、迂回うかいルートを通りながら、下へと下りて行った。


今日は滝行もしないし、洞窟の奥へも行かないらしい。

ちょっとだけ、ほっとした。


山を登るのではなく、下って行った先にあったのは、森? だった。

岩場が少なくなり、木が増えた。

木漏れ日が降り注ぐ中、雷様かみなりさまについて歩いた。


そして、着いた先は、草原? といってもいい様な場所だった。

森の木に囲まれてはいるが、そこだけ刈り取った様に木が少ない。

足首が埋まるくらいの草が生えていて、小学校の運動場くらいの広さがあった。



「よし、着いたぞ。

水でも飲んで待っておれ。すぐに始めるからの。」


「はい。」

あたしは、言われた通り、草の上に座り水筒の水を飲んでいた。


しばらく休んでいたんだけど、なかなか帰ってこないので

立ち上がって様子をみる事にした。


『どこ行っちゃったんだろ? 雷様かみなりさま

呼んだら来るかな?』


なんて思っていた時の事だった。


眉間にスパークが走った!


「鬼!?」


気配のする方へ振り返ると、遠くの方に何かがいる。

なんだろうと思って、観察していると、どうやら4本の足で動いている感じがする。

人じゃない……

獣?


鬼の気配がする獣……


 じっと見ていると、だんだんと近づいてくる。

100メートルを切った辺りで、それが何か分かった。

真っ黒な身体をしていて、牙が生えている。

大きさは、結構大きい。動物園で似たような大きさの動物を見た気がする。

サイ……

超臭かったサイに近いかもしれない。

でも、鼻が豚みたい……


『イノシシだ!』


雷様かみなりさまー! イノシシが出たー!」


あたしが叫ぶと、すぐに返事がきた。


『うむ。引っ張ってきたぞい。』


『え?

どういう事?』


『今日はこいつと殴り合いじゃ。』


「なんでーーー!」

って言ったとたんに、イノシシがダッシュしてきた!


「うわっ! 走って来た!

ちょ、待って!」


『これ、逃げようにも逃げ切れないかも!

めっちゃ速いし!』


ぐんぐん迫ってくるイノシシにあたしは動けずにいた。


沙有珠さうすよ、避けるか、蹴り飛ばすかしないと痛い目にあうぞ。』


「そ、そんな事いっても!」


物凄い迫力で走ってくるイノシシに、あたしはびびっていた。

サイくらいの大きさって、軽自動車くらいあるよー

そんなでかいイノシシがいるとか聞いてない!


『ちなみにそやつは、魔物じゃからな。

遠慮しなくていいぞ。』


「魔物!?」


「って事は、わさわさではらえるの?」

『わさわさ? あーあれか。あれでこやつは、はらえんな。

物理でやっつけるんじゃ。』


「えーー!」

って言った時には目の前にイノシシが迫っていた!?


直前で横っ飛びが出来た!

ギリギリだったよー

なんとかかわせたけど……


イノシシは遥か彼方まで走り去ってしまったが、またこちらに振り返って

走り出そうとしている。



『スイッチを入れる為の修行じゃぞ。』


雷様かみなりさまにそう言われて、はっとした。

身体が勝手に入れるスイッチ……

確かにそうなのかもしれない。

だけど、あたしの意思で入れられなきゃ、使えないんじゃないかな。


意思か……

ふと、地面を見ると、手頃な石が転がっていた。


にやり。

あたしはまだ9才だけど、130キロの球が投げられるんだ。

突っ込んでくるなら、こっちも全力で投げてやる!


イノシシは、また走り出した。


まだだ。まだ遠い。

18メートルくらいまで来たら、投げ込んでやる!

あいつは動いてるけど、真っ直ぐに突っ込んできてるから当たるはず!


その瞬間はすぐに来た。

物凄い勢いで迫るイノシシ。


あたしはコントロール重視で行くことにした。

つまりはセットポジション。

迫りくるイノシシに向かって全力で石を投げた!


「ギンっ!」


イノシシは石を牙で弾き、勢いを衰えさせる事なく、沙有珠さうすへと

突っ込んだ!


「なっ!?」


「どかっ!!」


宙を舞う沙有珠さうす


滞空時間が長い。

イノシシは、勢いのまま走り続け、かなりの距離があいた。


どさっ

あたしが地面に転がった音だ。


『まじか……

やられちゃったよ……

あたし、死ぬのかな……』


イノシシはゆっくりとこちらに近づいて来ている。


『とっさに腕をクロスして身を守ったけど……

正面衝突だよ……

死んだな、あたし。』


なんて思っていると、


沙有珠さうすなにをしておる! はやく立たんか!

イノシシが来ておるぞ!』


雷様かみなりさまがそんな事を言ってる。


『いやいやいや、無理でしょー

あんな勢いでぶつかったら、あたしなんかイチコロで……

あれ?

痛くない気がする……』


むくり。

起き上がってみた。

平気だ。

てっきり、ぽっくりいっちゃったかと思ったけど、生きてる!


イノシシは、あたしが起き上がったのをみて、小走りになった。


『マジか! 生きてるよ、あたし!

イノシシの突貫とっかんが弱かったのかな?

わかんないけど、アイツがまた来てる!』


あたしは石を拾った。


イノシシはさっき程の勢いはない。

18メートル位の距離だし、あたしは石を投げつけた!


「ギンっ!」


まただ! また牙で弾いた!

なんて奴だ!

真正面からだと、牙で弾かれちゃう。

横に回り込んで胴体を狙えば!

なんて思っていたけど、イノシシは目の前まで迫って来ていた!


やばい、また突っ込まれる!

あたしは、腕をクロスしつつ、受け身の体勢のまま、横へと飛んだ!


避けきれなかった!?

右腕に衝撃を感じた瞬間!

あたしの腕がほどけた。


いや、腕はほどけていない。

腕に巻き付けていた包帯がほどける様に、しゅるしゅるしゅるっと、何かがほどけて

あたしの身体を守った。


「!?」

「なに?」


『衝突安全ボディ……

雷神養成らいじんようせいギブスの機能の一つなんじゃが……

発動しおった……』


お読み頂き有難うございます!

よろしければ、ブックマークと評価の方も宜しくお願いいたします。

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