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剛腕JK  作者: ロキ
72/92

火行

今日は2話投稿です

12時

18時

に予約入れてます


 いちほこらの前の広場


今日も鳥の羽がそこら中に落ちていた!


『毎日来てるな……

結界は大丈夫だったのかな?』


「安心せい、結界は破られておらん。」


とりあえず、ほこらの中に入り、おへその無事を確認した。


 あたし達は、いつも通り掃除をして、水を取り替え、お祈りをした。

このまま外に行くのかと思っていたら、雷様かみなりさまがおへそを

懐へとしまった。


??

雷様かみなりさま、おへそ持っていくの?」

「うむ。

回路をきざむのに必要なんじゃ。」


「ふーん、そうなんだ。」


そう言われると、そうなんだとしか言いようもなく、

あたしは、雷様かみなりさまの後をついて、ほこらを出た。





滝の裏の洞窟



「今日は、滝行はしない予定じゃ。

洞窟の奥のほこらに行く。」


「はい。」


『うへーまたあの小鬼をはらうのかな?』

なんて考えていたら、返事がきた。


「そうじゃな。最初はそれからじゃ。

その後、回路をきざむ。」


「スイッチ入ってなくても、きざめるの?」

あたしは、思わず聞いていた。


「うむ。今のままでもきざむ事は出来る。

使えないだけじゃな。」


「なるほど。」



そこからは、雷様かみなりさまの後を何も喋らずについて歩いた。


真っ暗闇の中、LEDライトの明かりが照らし出す岩肌を見ながら、あたしは

もくもくと歩いた。




 雷様かみなりさまの手には、松明たいまつが握られている。

ゆらゆら揺れる明かりが幽世かくりよの門を照らしていた。



「では、沙有珠さうすは外を頼む。

わしは中をはらってくるでな。」


そういって、雷様かみなりさまは、背負っているリュックの中から

わさわさを取り出して、渡してきた。


「はい。」


また、あれかー! と思ったけど、最後の方は慣れてきて、掴まれたりしなかった。

わさわさがあれば、なんとかなる!


そう思いつつ、幽世かくりよの門の中に入っていく雷様かみなりさまを見送った。


LEDライトの明かりは、前方を照らしているが、あたしは、視覚に頼ること

無く、感覚を信じて全神経を集中させた。



眉間にスパークが走った!


左ななめ後ろに鬼!


あたしはわさわさを振った!

ぶわっさ!

鬼の顔面にわさわさがヒットし、鬼を黒いすすに変えた。


始まった。


右下! 左前方下! 右後方上!


スパークが走る度に、わさわさを振る!

1体ずつ来るやつらは、一撃で黒いすすに変えられる。

問題は、2体同時とか、3体同時に襲いかかってくるやつらだ。


囲まれない様に身体を動かしながら、わさわさを振るけど、避けられたり、

1体をおとりにして、掴んできたりされると、さすがに対処しきれない時がある。


あたしの身体に黒いすすがついて、直後、猛烈な疲労感がやってくる。

動きづらい……

でも、ここで動かないと、畳み掛けられてしまう。

無理やり身体を動かし、わさわさを振る。


2分だ。2分我慢すれば、元に戻る。

こうなってる時に掴まれると、更に時間が伸びてしまう……


鬼になりたくない!


その一心であたしは頑張った!


眉間にスパークが走る!


囲まれない様に常に動きながら、わさわさを振る。


これをしている時は他に何も考えられない。

どのくらい経ったのか? 分からない……


全神経を集中させながら、動きまわる。


再び、眉間にスパークが走った!


気配のする方へと振り返ると、小鬼とは比べようもないほど強力な鬼の気配がしている!?


まただ!?

この前と同じ。

気配は、幽世かくりよの門と言っていた所からしてくる。


身体の震えを抑えつつ、わさわさを握る。


張り詰めていた感覚が突如、消失感に襲われた。


消えた?


ふっと見ると、松明たいまつを持った雷様かみなりさまが門から出てきた所だった。



「終わったかの?」


「うーん……どうかな?

途中から数えられなくなっちゃって。」


『鬼の気配はもうしないけど、さっきのが気になるな。』

なんて思っていたんだけど……


「鬼はいないようじゃ。

頑張ったの。前回よりは触られていないみたいじゃし。

どれ、沙有珠さうすよ、少し頭を下げるのじゃ。」


はいと言って頭を下げると、雷様かみなりさまは、リュックの中からわさわさを取り出して

前回同様、あたしの頭の上をぶわさっぶわさっと振るって、黒いすすを落としてくれた。


「よし、いいようじゃ。

少し休むか?」


「うん……」


あたしはそう言って、地面に腰をおろした。




あたしが落ち着いたのを見計らって、雷様かみなりさまは、立ち上がった。


「では、始めるとしよう。」


松明たいまつを左手に持ち、右手をいつもの指の形にして、


おん!」


と一声。しゅしゅっと素早く指を動かして、なにやらぶつぶつ言い出した。


 さっきまで小鬼と戦っていた広場に、松明たいまつの明かりが、灯っていく。

あんな所に松明たいまつがあったなんて知らなかったよ。

真っ暗闇だった広場が、薄暗く照らされて、雷様かみなりさまが、ぶつぶつ言うたびに

その姿があらわになっていく。


『なんだこれ? 凄い!』


床にも何かの模様もよう? の様なものが現れ、ぼうっと光りはじめた。


しばらくして、雷様かみなりさまがぶつぶつ言うのをやめた。

どうやら、終わったらしい。


沙有珠さうすよ、回路を転写する。」

「はい。」


「光っている紋様パターンの上を歩くんじゃが、大丈夫かの?」


雷様かみなりさまに、大丈夫とか言われると心配になる。


「何かあるの?」

聞いてみた。


「うむ。

一度歩き始めたら、途中で止める事は出来ん。

道を外れたりすれば、2度と戻って来れなくなる。」


『ひぇー、なにそれ!?』


紋様パターンが示す道を外れなければ大丈夫じゃ。」


うーん……


あたしが悩んでいると、雷様かみなりさまが声をかけてきた。


「やめておくかの?」


「んーん。」


あたしは首をふった。

やるしかないって分かってる。

ただ、ちょっと怖くなっちゃっただけ。


「歩くだけだよね? 鬼とか出ない?」


「歩くだけじゃ。鬼は出んぞ。」


よかった。ほっとした。

よし! やってやる!


雷様かみなりさま、あたしやります!」


お読み頂き有難うございます!

よろしければ、ブックマークと評価の方も宜しくお願いいたします。

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