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剛腕JK  作者: ロキ
69/92

鬼の腕

今日は2話投稿です

12時

18時

に予約入れてます


『鬼にならなくてよかった……』


 ほっとしたのもつかの間。

雷様かみなりさまほこらに行くというので、ついて行った。

ほんとはもう帰りたかったけど、1人で帰れないし……

あんな鬼がいるんじゃ、雷様かみなりさまのそばが一番安全だと思ったから。


 門をくぐったとたん、LEDライトの明かりが消えた。

何も見えない。

あたしは、雷様かみなりさまの服のすそをつかんで歩いた。


「すぐそこじゃから、もう少しで着くぞ。」


雷様かみなりさまは言うけど、物凄く怖かった。


 遠くに篝火かがりびが見えた。

そういえば、松明たいまつを持っていない。

どうしたのかな? と思っていたら返事が来た。


「あそこに明かりが見えるじゃろう?

あの火をつけて、松明たいまつは置いてきたんじゃ。」


そうなんだ。

こんなに真っ暗でも明かりがいらないって夜目って凄いな。

なんて思ってしまった。


 しばらく歩くと、篝火かがりびのある場所へと着いた。

そこには、いちほこらより大きな建物が建っていた。


地下だし、門をくぐった先だし、もっと小さな建物だとばかり思っていたんだけど

普通に神社くらいの大きさがある。

しめ縄? っていうのかな? ねじった縄の大きい奴がどでーんと飾ってあった。

賽銭箱さいせんばこみたいなのは無かった。

誰も来ないからかな?

そんな事を思ってると、雷様かみなりさまは、扉を開けて建物の中へと入っていく。

建物の中は、蝋燭の火がついていて、真っ暗ではなかった。


雷様かみなりさまの後について、あたしも中へと足を踏み入れたとたん!


眉間にスパークが走った!?


『鬼!?』


 はっとして、気配のする方へと目を向けると、しめ縄で幾重にも拘束されている

巨大な腕があった。

上から下から、しめ縄でがんじがらめになっている。

拳だけであたしより大きい。ひじまでの腕。


ふしくれだった指。凶悪そうな爪。肌の色も緑色で、おまけに毛深い。

うへぇ、キモイ。

鬼の腕?


あたしは、目を見開いたまま固まっていた。


「ふむ。

水も替えたし、今日は帰るとするかの。」


固まっているあたしを見て雷様かみなりさまは、そう言ってくれた。


あたしは、鬼の腕を凝視しながら、こくこくと頷いた。





帰りの事はあまり覚えていない。

気づいたら、雷様かみなりさまそでを持って、洞窟の入口にいた。


今日は色々な事があり過ぎて、ようやく自分が戻ってきた感じがする。


絶対、夢にでる! やばい……

夜中、トイレに起きても、外のトイレに行けそうにない……

そのくらい怖かった。


小鬼こおにも怖かったけど、わさわさでやっつけられたから、まだいい……

最後に見たあれ……

あれは、やばい……

怖過ぎる!

鬼の腕……

思い出しただけで、魂が出そうになる。

見た瞬間は、出ちゃってたな、あたし。

その後の記憶がほとんどないし……


雷様かみなりさまは、あんなのがいる所で掃除してたんだよな……

手が離せないって言ってたもんな……

って、もしかして、あの腕につかまれてたとか!?

手だけに、ありうる!


考えただけで恐ろしくなった。

また、あそこに行く事になっても、

ほこらの中の掃除は、雷様かみなりさまにしてもらおう。

あたしは、固く誓った。




雨はあがっていたけど、地面は濡れてたし、きりが出てて

視界が悪かったので、山小屋までの帰り道は、迂回うかいルートを

通って帰った。


夜ご飯は、レトルトカレーだ。

お湯が湧いたら5分で食べれる。


あたしでも出来るお湯で温めるシリーズは、時短で美味しいから

凄い。


ご飯を食べた後は、雷様かみなりさまがお風呂を沸かしてくれたので

さっと入った。

今日は黒いすすだらけになったから、お風呂に入れて良かった。



お風呂から出ると、急激な眠気が襲ってきて、知らない間に寝てしまったらしい。

起きてから気づいたけど、夢も見なかった!

夢見んぞ! と思っていたから、ほっとしたよ。


ここに来て3日目の朝。

スイッチが入った気がしない。


お読み頂き有難うございます!

よろしければ、ブックマークと評価の方も宜しくお願いいたします。

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