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創作怪談:これから広まるかもしれない怖い作り話【復路】  作者: 井越歩夢


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其の参十壱「数が合わない七不思議というお便り」

これから語るのは、もしかするとこれから広まるかもしれない

いや、広まってしまうかもしれない「怖い作り話」です。


全部で壱百八話。どれも短い物語です。


しかしその中には、時に背筋に冷たいものが走り抜け、

時にひそひそと誰かの囁きが聞こえ、

時に見てはいけないものが見えてしまうこともあるかもしれません。


そしてひとつだけ、どうしても言っておきたいことがあります。

これらの話は、すべて作り話です。しかし、ただの作り話ではありません。


この話、本当なんです。



それは「確かに」と、妙に納得してしまう一文でした。


読者様から頂いた、七不思議を扱ったお話の感想。

その中に、「私の学校では、こんなことがありました」と彼女の体験談が書かれていました。


それを読んだ私の感想は、最初のあの一言、「確かに」です。

それと共に、彼女の体験談を私なりに考察してみました。


まず、頂いたお便りをご紹介します。

(少し長いので中略も入れつつ、いつものとおり、掲載の許可はいただいています。)


◇◆◇


風間先生こんにちは。

これから広まるかもしれない怖い作り話、背筋をゾゾゾとさせながら読んでいます。


(中略)

往路の其の四、ななふしぎについて、

学校の七不思議の話の中に、七つ目がわからないというものがありましたが、先生は七不思議を集めたら、七つ以上の怖い話が集まったという話を聞いたことありませんか?


私の学校では「七不思議を集めたら、十不思議になった」ということがありました。


それがこれです。


壱、理科室の骨格標本が夜になると校舎内の見回りをしている

弐、音楽室の肖像画の目が夜になると赤く光る

参、夜中に鹿の剥製がグラウンドを走っている

四、第一校舎と第二校舎の両方にトイレの花子さんがいる

五、講堂の歴代校長写真の目が夜になると青く光る

六、第一校舎と第二校舎の渡り廊下に、渡り廊下の二郎くんがいて遊びに誘われる

七、第二校舎の天井に夜になると真っ赤な足形が浮かび上がる

八、校庭の桜の木の下に夜中になると女教師の幽霊が立つのが見える

九、夜中にグラウンドを逆走すると首無しの男の子の幽霊に追いかけられる

十、一日で全部の不思議を見ると異世界への扉が開く


怖い話好きな友達三人で集めたのですが、まさかの七つ越えに思わず笑い合った小学生時代の思い出です。


先生の“往路其の四『ななふしぎ』”では、七つ目を知ると何かが起こるから七つ目は誰も思い出せないとされていましたが、七つを超えた数の不思議が集まった時は何が起こると思いますか。


私は先生と同年代で、小学生時代の思い出ということ以外、今のところ何も起きていません。

友達二人も同じで、あれから“うん年”経った今でも仲良く怖い話好きをしています。


(中略)


先生のお話、創作怪談、怖い作り話というところを妙に強調していると思うのですが、読んでいる中でこの話は本当な気がすると感じるものが、何本もあります。

それには共通点があると私は思っています。


先生、〇〇〇が〇〇〇という書き方になってる話は、実は創作じゃない本当の話ですよね?


これからも、楽しみにしています。全二一六話の執筆、がんばってください。


◇◆◇


確かに。私も小学生時代、友達と学校の七不思議について話している中、集めてみたら「八不思議」になってしまい、偽物が混ざってるー!(笑)と、一つの偽物を見つける流れに発展していったという記憶があります。


このお便りを下さった彼女は十不思議になったというお話ですが――


私が思うに、学校の七不思議は時代が変わるにつれて増えていっているのでは?と考えています。


古い七不思議が時代の変化で書き換えられるだけなら七つのままでしょう。

しかし、時代の変化と共に生まれた新しい不思議がそこに加わり、古いものが残れば……七不思議は八不思議に増えてしまいますね。


そんなふうに、彼女の通っていた学校の七不思議は、集めてみたら十不思議になっていたのではと思います。


何だか、現実的考察で「創作怪談作家」っぽくないまとめ方になってしまった気がするので、最後はこの「これから広まるかもしれない怖い作り話」っぽく締めようと思います。


◇◆◇


七不思議を集めたとき、もし七つ以上集まった時は、その中にいくつかの偽物が混ざっている。

それに気付いて七不思議の本当の七つをそろえてしまうと、とても怖いことが起こるらしいですよ。


とても怖いことって何?それは秘密です♪


この話、本当なんです。


それにしても、渡り廊下の二郎くん、とても興味あります。

創作怪談アイデア帳にメモしておこうと思います(笑)


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