其の参十よん「怪談酔い」
これから語るのは、もしかするとこれから広まるかもしれない
いや、広まってしまうかもしれない「怖い作り話」です。
全部で壱百八話。どれも短い物語です。
しかしその中には、時に背筋に冷たいものが走り抜け、
時にひそひそと誰かの囁きが聞こえ、
時に見てはいけないものが見えてしまうこともあるかもしれません。
そしてひとつだけ、どうしても言っておきたいことがあります。
これらの話は、すべて作り話です。しかし、ただの作り話ではありません。
この話、本当なんです。
これは怪談ではありません。怖い話でもありません。
怖い作り話と題して創作怪談を書いている私、風間咲良の今のお話です。
108本の創作怪談を書いた後、また108本の創作怪談を書き始めこれが76本目。
この作品も残すところ、あと32本。
怪談のアイデアを集めるため
たくさんのオカルト・怪談・都市伝説の動画を見聞きしたり
友人の怖い体験を聞いてまわりながら
その中から気になる一言を拾い上げて想像を膨らませ物語にしていく毎日。
そんな私に最近、奇妙とも何ともつかない変化が表れ始めました。
怪談を創作して書いているはずの私が、創作した怪談の中にいるような――気持ち悪さ?
その感覚は、どこか二日酔いにも似た……怪談酔い?
その感覚を認識してから、オカルト・怪談・都市伝説の動画、
怖い体験談を聞くのが辛くなってきました。
まるで、お酒を飲みすぎてひどく二日酔いになった後の
気持ち悪さの中「しばらくお酒は飲みたくないどころか見たくもない」にも似た感覚です。
これは……創作怪談に没頭しすぎたことによる、何らかの「呪い」なのでしょうか?
それはそれとして、残すところあと32本。
この「これから広まるかもしれない怖い作り話:復路」108話を書き終えたとき、それがわかるかも。
そんなことを思いながら、今日もこうして執筆しています。
あと1か月ほどで完結予定のこの物語を、これからも、よろしくお願いします。
風間咲良。




