其の壱百参「車には見えている」
これから語るのは、もしかするとこれから広まるかもしれない
いや、広まってしまうかもしれない「怖い作り話」です。
全部で壱百八話。どれも短い物語です。
しかしその中には、時に背筋に冷たいものが走り抜け、
時にひそひそと誰かの囁きが聞こえ、
時に見てはいけないものが見えてしまうこともあるかもしれません。
そしてひとつだけ、どうしても言っておきたいことがあります。
これらの話は、すべて作り話です。しかし、ただの作り話ではありません。
この話、本当なんです。
現代の車には、さまざまな安全機能が付いています。
衝突回避、衝突防止、車線逸脱防止――多くの機能で運転をサポートしてくれます。
最初は「ちょっとやり過ぎじゃない?」と思ったこともありましたが、
慣れてしまえば私にとってとても重宝するものだと感じています。
ただ、時折“ある誤作動”に驚かされることがあります。
プリクラッシュセーフティ(歩行者検知機能付き衝突回避支援システム)。
インフォメーションディスプレイに「ブレーキ!」と大きく表示され、
ピピピピピピピと警報音が鳴り、ブレーキ補助、緊急ブレーキなどの動作で
衝突回避・衝突軽減をサポートするものですが、
これが前に「誰も」、そして「何も」ない状態で鳴ったとき、とてもびっくりさせられます。
でも、ここで想像力を使ってみると――
何もいないのに警報が鳴るそのとき、実は車は“何かを見ている”のかもしれません。
その“何か”とは?
あなたの車の衝突警報が鳴ったとき、周囲に注意深く目を配ってみてください。
そこには「!」マークの付いた道路標識があるかもしれません。
!マークの道路標識――「その他の危険」。
この道路標識の下に補助標識がないときの意味は――
この話、本当かもしれませんよ。




