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創作怪談:これから広まるかもしれない怖い作り話【復路】  作者: 井越歩夢


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其の五十五「橋の下の見えない手」

これから語るのは、もしかするとこれから広まるかもしれない

いや、広まってしまうかもしれない「怖い作り話」です。


全部で壱百八話。どれも短い物語です。


しかしその中には、時に背筋に冷たいものが走り抜け、

時にひそひそと誰かの囁きが聞こえ、

時に見てはいけないものが見えてしまうこともあるかもしれません。


そしてひとつだけ、どうしても言っておきたいことがあります。

これらの話は、すべて作り話です。しかし、ただの作り話ではありません。


この話、本当なんです。



これは、ある地域のある場所についての噂。

私がこれを知ったのは、読者様からのお便りがきっかけでした。


それを全部読んだ後、私が思ったのは

「まあ、あり得るでしょうね」でした。


◇◆◇


それは、ある地域のある場所――

いわゆる 「自死の名所」 と呼ばれる橋にまつわる噂。


山中を横切る、非常に高さのある橋。

地域名も橋の名称も控えているのは、この情報だけで察する方も多いと思うのと、

興味本位でその場所へ行こうとする人が増えないようにという願いからです。


その橋を有する自治体では、橋に対して様々な対策を施し、

そこで命を絶つ人を減らす――いえ、無くす努力を続けています。


しかし、どれだけ対策をしても、

その場所から最後の一歩を踏み出す人が減ることはなく――


そんなことからか、この橋にはこんな噂が生まれました。


「この橋の下から、あの世へ引き込もうとする“見えない大きな力”がかかっている」


◇◆◇


それを読んだとき、私は思いました。


「まあ、あり得るでしょうね」


こういう場所には、こういう噂が立つもの。私はそう思っています。


ですが――もう一つ、思うことがあります。


自治体が橋に対策を施し、そこで命を絶つ人を減らす努力をする。

もちろん、それも大切です。


でも、本当に大切なのは、

そこから一歩を踏み出す人を“生まない”ことではないでしょうか。


様々な負の感情。知り合いの心理カウンセラー・Yさんは、

それらを総称して 「悪気あっき」 と呼んでいます。


それを蔓延らせないこと。

それに取り込まれない社会を作ること。

これもまた、大切な対策だと思うのです。


そして、この橋にまつわる噂。


「この橋の下から、あの世へ引き込もうとする”見えない大きな力”がかかっている」


あなたは、この噂を信じますか?


◇◆◇


これが、読者様からのお便りを読んだ私の考察と、私の思いです。


そして、この場所についてですが――

これは本当に存在します。


でも、興味本位で探さないでください。


噂が本当なら、引き込まれますよ――あの世に。


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