其の五十Ⅵ「万引き注意:死神在中」
これから語るのは、もしかするとこれから広まるかもしれない
いや、広まってしまうかもしれない「怖い作り話」です。
全部で壱百八話。どれも短い物語です。
しかしその中には、時に背筋に冷たいものが走り抜け、
時にひそひそと誰かの囁きが聞こえ、
時に見てはいけないものが見えてしまうこともあるかもしれません。
そしてひとつだけ、どうしても言っておきたいことがあります。
これらの話は、すべて作り話です。しかし、ただの作り話ではありません。
この話、本当なんです。
其の八十惨「閲覧注意:この話、出来れば読まないでください。呪われます。」で
お話したとおり、この「呪われます」という言葉は、どうやらとても効果が高いようです。
それを再認識したのは、コンビニで働いている友人から聞いた
「ハロウィン時期のあるコンビニで見た売り場のポップ」の話でした。
そのポップには 「万引き注意:呪われます!」 という言葉とともに、
とてもファンシーなかぼちゃのお化けのイラストが描かれていたそうで、
言葉の強さと絵の可愛さの絶妙なバランスが、
強すぎず弱すぎないという好印象だったといいます。
そして実際、その年のこの期間は、不明ロスが明らかに減ったそうです。
◇◆◇
日本の万引き被害額を調べてみると、全国統計は公的には存在しませんが、
全国万引犯罪防止機構の最新調査では、小売業の不明ロスは年間約8,350億円。
そのうち万引きによる被害額は約3,460億円と推計されているそうです。
言葉の良し悪しは置いておいて、お店からしてみたら
「呪われます!」とポップに書きたくなる気持ちも、理解できなくはありません。
そんな話を聞いたとき、ふと私の中にこんな話が思い浮かびました。
◇◆◇
日本のどこかに、絶対に万引きをしてはいけない店 があるという。
なぜならその店で万引きをすると、数日以内に不可解な死が犯人を襲うというのです。
死因は急性心筋梗塞、致死性不整脈、大動脈解離、脳動脈瘤破裂、肺血栓塞栓症など……
ひとくくりにまとめると「突然死」。
特にハロウィンの時期に頻発しており、
噂では、その店内に飾られたかぼちゃのお化け――
ジャック・オー・ランタンのどれかには“死神”が取りついている……とか。
ただ一つ、この店にはとても分かりやすい印があるそうです。
それは店内に貼られた注意書きの――「万引き注意:呪われます」
この話、本当なんです。
◇◆◇
……もちろんこれは私の創作です。ですが――
事情はどうであれ、万引き犯には大なり小なり罰が当たってもいいと
私は思っています。
そして、こんな噂が広まることで万引きが減少すれば……
なんて思うのですが、どうでしょうか。
それはそれとして、何にしても万引きは犯罪です。
なんでもそうですが悪いことをすると……呪われますよ♪
最後は私なりに可愛く?冗談っぽく締めたつもりですが、
“悪いことをすれば報いがある”というのは、昔から変わらない真実です。
これは、本当のことですから――。




