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創作怪談:これから広まるかもしれない怖い作り話【復路】  作者: 井越歩夢


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其の六十肆「霊より怖いもの」

これから語るのは、もしかするとこれから広まるかもしれない

いや、広まってしまうかもしれない「怖い作り話」です。


全部で壱百八話。どれも短い物語です。


しかしその中には、時に背筋に冷たいものが走り抜け、

時にひそひそと誰かの囁きが聞こえ、

時に見てはいけないものが見えてしまうこともあるかもしれません。


そしてひとつだけ、どうしても言っておきたいことがあります。

これらの話は、すべて作り話です。しかし、ただの作り話ではありません。


この話、本当なんです。



これは、読者様(仮にWさん)からいただいた体験談です。


今回は霊のお話ではありません。

ですが、霊よりもずっと“現実的に怖い”お話です。


そして同時に――注意喚起でもあります。


(Wさんから許可をいただき、お便りの内容をそのまま載せさせていただきました。)


◇◆◇


風間先生は、公衆トイレに無造作に置かれた“水入りのペットボトル”の話をご存じでしょうか。


僕は、あるオカルト系YouTubeチャンネルでこの話を知りました。

公衆トイレに置かれたペットボトルの中に、

盗撮用の小型カメラが仕掛けられていることがあるらしい――というのです。


動画を見たときは「へぇ、そんなのがあるんだ」と思っただけでした。

こんなこと、僕の住む“ほどよい田舎”には関係ないだろう、と。


……ですが、その数日後。


友人との飲み会に向かう途中、僕は駅前の公衆トイレに入りました。

その瞬間、あの動画の内容が、ドンッと頭の中に蘇りました。


男性用トイレの中。そこには――5本のペットボトルが置かれていたのです。


ただの空ボトルではありません。

ラベルが剥がされ、水が入れられ、

それはどこか“置かれている”というより“設置されている”ように見えました。


その光景を見た瞬間、風間先生のキメ台詞「背筋がゾゾゾ」を通り越し、

「背筋がゾワワワワワワワ」 と震え上がり、僕はすぐにトイレを出ました。


あれが本当に盗撮用だったのかはわかりません。

ですが、動画を見た直後に、まさか現実で遭遇するとは思わず……本当に怖かったです。


怪談とは違う種類の話ですが、

最近で一番背筋がゾゾゾとした出来事だったので、送らせていただきました。


◇◆◇


……ここまでがWさんのお話です。


私はこの話を聞くまで、そんなことがあるのをまったく知りませんでした。

ですが、言われてみれば確かに、今のカメラは小さくて高性能。

スマートフォンのカメラを見ればわかる通り、

あんな小さなレンズでも驚くほど鮮明な映像が撮れます。


このお便りを読んだ後、私は少しネットを調べてみると、

様々な小型カメラが通販サイトで簡単に買えてしまうことを知りました。


Wさんが見た5本のペットボトルは、ただのゴミだったのか。それとも――


私は、この話は本当だと思っています。

そして、私もこれを知って気をつけようと思いました。


読者の皆さんも、公衆トイレに置かれたペットボトルだけでなく、

様々な場所、様々な場面での“違和感”には十分注意してください。


霊よりも怖いのは、いつだって――人間です。



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