Chapter 007_戦艦【オベロン】
林檎でーすっ!
本話、ちょっと短いです
「魔女様にーーー最敬礼!」
「御帰りなさいませ!」
「「「「「御帰りなさいませ!!!」」」」」
ファントム・ジ・オペラにおいて
夜の魔女フォニアの立場は
実権のない【顧問】である。
本人は「行きたくないな〜めんどくさいなぁ〜・・・」
と、思っていたのだが、さすがにソレを言うのは憚られ
【顧問】…という立場に収まった。
「・・・ん。ただいま」
「お帰り為さいませ母様!ご実家はいかがでしたか?」
「・・・ただいまオベロン・・・んぅ、楽しかったよ。もちろん。」
「それはよう御座いました!」
…しかし、実態は違う。
“アドゥステトニア大陸の最高戦力”として、
脅威から艦隊を守り
“人工妖精達の産みの親”として、
飛行妖精に絶対的な命令を下すことが可能で
“艦隊の主幹設計者”として、
全ての船の隅の隅まで理解しており、
“究極の癒し手”として、
隊員の命を預かっている…
たった1人で、その全ての役を果たすフォニアは
ファントム・ジ・オペラの実質的な最高責任者であった。
「・・・ニコライ提督。無理を言ってすみませんでした。」
「いいえ魔女様。無理を言っているのはコチラですから」
「・・・ティボー艦長も。オベロンが我儘を言ったりしていませんでしたか?」
「ははは、まさか!揺れも無く安定している、最高の船ですよ!」
フォニアは”かなり”理性的であり、世界の平和と全生物の健康を祈っていることは周知の事実であったが同時に、
ひとたび敵に回せば一切の容赦がなく、相手が滅するまで決して許さぬ復讐者であることが知られていた。
「・・・そうでしたか。それを聞いて安心しました。」
見た目は10台半ばの少女であり、魔女服と帽子が無ければソレと気付かぬ立ち姿でありながらその実…
「ソレでは・・・」
…魔女の機嫌を損ねるな。
ソレは、貴族や軍人のみならず、アドゥステトニア大陸の生きとし生きるものの常識…
いや、”理”であった。
機嫌を損ねた者は全て筆跡となった…ソレが何よりの答えであった。
「・・・私は自室に戻りますね。あとをよろしくお願いします、ドゥイディ様」
「もちろんだよ、フォニア!」
「・・・んふふ。ん!」
「・・・ニコライ提督も、人工妖精達をビシバシ鍛えてあげて下さいね。」
「はっ!」
【旗艦オベロン】…魔女を乗せるその船の人選は極めて
慎重に行われた。
優秀である事はもちろん、家柄に経験。立場に礼節。
そして、魔女との繋がりも含め選定された。
例えば、
全ての艦船をまとめ、艦隊を動かす役割を担う
”提督”は、
金紫戦争時代…魔女がまだ”学生”だった頃…から連合軍の一員として共に戦ったニコライ公爵である。
”隊長”は、
未踏領域調査艦隊の人事の長であり、プロジェクトの責任者でもある…は魔女が炎獄の魔女の”弟子”であった少女時代からの友人。ドワーフ王家第四王子ドゥイディ王子が務めている
「・・・ソレでは皆様。ご機嫌麗しゅう」
艦隊は冒険の最前線であり、軍事技術の実験場であると同時に
政治の場でもあるのだ…
『…カチャン。』
…ただ1つ。
普通の政治と違う事があるとすれば…
「「「「「…」」」」」
当の魔女が政治家でも何でもない…
駆け引きを嫌い。富や権力に興味がない
”ただの”田舎娘であるということ。
「…作戦空域に向かうぞ!」
しかし、油断してはならない
「はっ!…オイ、進路を南南西へ向けろ!」
「「「「「イエッサー!」」」」」
提督の命令も
艦長の指示も
船員の働きも全て…
「…」
妖精王の瞳を通して
リブラリアの夜に綴られているのだから。
…オベロンの後ろにお船が見えますが物語とは無関係です。
AIの調教がお粗末な林檎の責任です。
ごめんなさい X(




