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41.モンスの経済事情
机一杯の地図を前にして、ランケの話は続いた。
「このモンスの町の一般家庭の現金収入は1日当たり、1000円程度でまだまだ物々交換でのやり取りも残っています」
俺達が現在泊まっている宿が1泊2000円なので、ずいぶんと現金収入が少ない。
「首都のイズルーでは、一般家庭の現金収入は5000円程度はありますが、物価もその分高くなっています。」
したがって、冒険者にとっては、どちらを選んでも、それほど生活は変わらないらしい。
今回は、俺がクリミア堂にポーションの依頼をしたため、ポーションの材料調達の依頼がクリミア堂から冒険者ギルドに行き、少しばかり活況に湧いているらしい。
もちろん、この地図を作るに当たっても、調査目的で、多数の冒険者が雇われたことであろう。
(この地に腰を据えると決めたからには、もっと、金を回してみるのも有りだな)
ふと思っただけの事ではあるが、なんとなく、その考えが俺を魅了した。
(俺にそれが出来るなら、やってみたい)
俺は地球に居た頃に、自分の田舎が寂れて行くのを見て、俺の力で何とか出来ないかと考えたりしたが、結局、何も出来ずに無力感だけが残ったことを思い出していた。




