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29.守護獣との契約

酒場の冒険者たちは、ギルバートの口添えのある新人冒険者が登録に来るという話を聞いて、集まっていたようだ。


それというのも、ランクの高い守護獣がでれば、自分達のパーティーに仲間として引き入れたいからだ。


俺はしばらく考えたあと、


「じゃあ、これでお願いする」


そう言って、大金貨50枚を差し出した。


「おお~」


酒場のほうが一段と盛り上がって来た。


こんなところで、いきなりそんな大金を出すのも物騒だったが、公正さを示すために、ガチャはこの場で引かないといけないらしい。


「では、こちらを回してください。」


受付嬢は奥から、金ピカの福引器のようなものを取り出して、カウンターに置いた。


(神様、お願いします。)


俺は一応お祈りしてから福引器を1回すと、ストンと、金の玉が出てきてた。


「おお、すげー、Sレアだ」

「ああ、初めて見たぜ」


酒場のほうの盛り上がりは最高潮になった。


・・・


俺が引いた守護獣は「ワイバーン」だった。だいたい、最低でもゴールドクラス、通常だったらプラチナクラスのパーティーで討伐する獣なので、銅クラスの冒険者にはチート過ぎるものだった。


「では、ここにサインしてくれ」


俺達はギルマスの部屋に呼ばれて、守護獣との契約書にサインした。


「俺達はゴールドクラスの『疾風ウルフ』だ。よろしく。」


なぜか、部屋には他の冒険者達がいた。


何故、彼らがここにいるかというと、酒場のほうで話合った結果、彼らが俺たちを仲間にする交渉権を得たようだ。


昔は、ルールもなく、何も知らない新人を無理やり仲間にして、守護獣がいるというだけで、いきなり高レベルの魔物討伐に狩り立てさせるという問題があったらしい。


「君達には、もちろん、断る権利もあるが、仲間になってくれた場合は、Sレアクラスの武器と防具を俺たちが用意する」


というのも、今ではルールが出来て、守護獣持ちの新人を仲間にする場合は、守護獣のクラスと同じクラスの武器と防具を契約金がわりに準備しなければならないことになっており、最初の契約期間は1ヶ月に決められているそうだ。


「話は分かったけど、俺たち2人分の武器と防具を与えてくれるのが条件だ」


「もちろん、そのつもりだ。」


「分かった。じゃあ、こちらからもお願いする」


こうして俺たちは一時的に『疾風ウルフ』の仲間になることになった。


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