26.地図の製作依頼
なんとなくだが、ギルバートの様子から、俺達のみすぼらしい服装にがっかりして、早めに済まそうという様子が感じとれたので、俺は大人げもなく、
「あぁ、セバスチャンさんに聞かれたのですね。早速、両替して頂けるとはありがたい。」
そう言って、リュックから、ゴールドの粒を2000個全て取り出し、机の上に置いた。
「な、なんと、これほどのゴールドを・・・」
ギルバートは、ゴールドの山と俺の顔とセバスチャンの顔を何回も見返し、何が起きているのか、分からない様子だった。
「リョータ様、それはお仕舞い下さい。そのお金は、両替のためではなく、お礼に差し上げたものです。」
セバスチャンも想像を超える量にびっくりした様子だったが、なんとか主のフォローをした。
「それでよろしいのですか?」
俺が改めてギルバートに訊ねると、
「あ、ああ、もちろん。そのお金は、謝礼に過ぎません。」
と慌てて答えた。
「じゃあ、申し訳ないが、これで買える世界地図はお店にありませんか?」
俺は頭を切り替えて、本題に入った。神様の依頼を達成するためには、どうしても世界地図が欲しかったのだ。
「セ、セバスチャン。ち、地図を持って来なさい。」
ギルバートは慌てて、セバスチャンに命じた。
セバスチャンはすぐに地図を持ってきたが、それは地図と呼べるものではなく、範囲もイズルー国しか書かれていない。
「俺が欲しいものは残念ながら、これではありません。」
そう言って、俺の欲しい地図を説明し、製作を依頼した。そして、ゴールドを渡そうとしたが、ギルバートは、地図ができたら、同じものをお店で売らせてもらうことを条件に受け取らなかった。




